超最高露府

15007539_2147749785450311_1183085046_o[photo by satoshi hirayama]

 

SAT6師匠と昨年春以来のチョーサイコールーフへ行った。花崗岩らしからぬルーフは相変わらず立派でまさに天井。といっても僕の狙いはあくまでも下部の5.11cなんだけどね。匠はもちろんフルバージョンの5.12c狙いである。

 

錦秋トラベルチャンス 5.10d RP

見るからに花崗岩エッセンスを濃縮還元したかのようなルートでアップ。「これは是非マスターで行くべきだよ」とSAT6師匠が猛烈プッシュするので気合いを入れてスタート。予想どおり出だしからペタシなマントル。そしてステミングなハイステップ、向きの悪いフレーク、遠いフットホールドとアップにしては要求度が高い。寒さを理由にモカシム&靴下で取りついたことを後悔するが後の祭り。下部でスリップしてフォール。しょっぱい。

そのまま上部へ抜けてハング越え。ここの「試されてる感」は秀逸の一言。終了点までのランナウトも初登者の心意気を感じさせる。ロワーダウンして2回目で完登。技術的にも精神的にも花崗岩っつーか瑞牆らしさが抜群だった。次はマスターでRPしたい。

 

チョーサイコールーフ

そして今日の本命ルートにマスターで取りつく。下部は以前にトライしているのでシビアな足使いとリーチフルな核心部が印象に残っている。しかし細かな足位置は記憶になく、案の定下部でテンション。そのままルーフ直下まで抜けて本題の上部に入る。と、思ったよりもガバで快適。ヒールフックやらトウフックやら盛大にジムナスティックムーブを連発してテンション交えつつリップまで。

そして核心の抜け。瑞牆本では左から抜けるとあるが直上部に良さげな凹凸があるじゃないか。ものは試しとはたいてみるが…激甘。何度かムーブを探ってみるが慣れないルーフハングドックはぶら下がってるだけで疲れる。前傾壁とはひと味違う疲労感は腹筋やハムストリングに顕著。ポンピングによる指皮消耗も激しい。そして背後の空間が広いというのもジワジワくる。ランナウトなスラブやフェイスとはまた違った緊張感。一旦ロワーダウンしてレスト。

匠は絶妙なフットワークで下部をスルスルと抜けルーフ直下へ。ノーハンドレストを入れてルーフに突入。下から見ていると「あんなところに足あったかしら」だが安定して繋げていく。クリップがムーブと連携していていかにも疲れなさそう。スムースに抜け口をこなし残り1,2手というところで滑ってフォール。めっちゃ悔しがりながら降りてきてレスト。

大レストを挟んで2トライ目、右上パートを色々試しながら結局初期ムーブで突破。ひとまず5.11cは登れたーと思ってたら核心部で手の位置を間違えてフォール。ほんとしょっぱい。そのまま上部まで進んでルーフ抜けを探る。カンテとフレークを挟み込んでデッドするのが比較的良さげ。しかしその後に控える匠直伝の鬼ピンチや甘々ガストンとは真っ向勝負しかなさそう。今一度ダイレクトラインも探ってみるがやっぱねーなと諦める。既にヨレヨレだが気合いで抜け口を突破しマントルへ。ロープがクソ重いので堪らずボルトを踏む。そこから先も最終クリップが実に合理的(つまり遠い)。出し切ってトップアウト。

 

サイコールーフ下部 5.11c RP

もうヨレヨレだがせめて下部は完登しておこうと最終トライ。色々悩んだが右上パートは初期ムーブを採用。すると小さな発見があり劇的に負荷軽減。もっと早く気付けよって話だがそのまま核心もこなして無事完登。そしてルーフ直下でレスト。ノーハンドであるがやや股関節が疲れる。ゆっくりと呼吸を整えルーフに突入。比較的スムースに繋ぐが抜け口のクリップにまごつき盛大に消耗。強引に突っ込みピンチを掴んで乗り込む。右手を寄せてきてリップに手を伸ばしてフォール。まあ今の実力じゃここまでかな。くたくたになってロワー。

匠はなんとスタティックに抜け口をこなして見事RP。回収作業も高所作業者かしらってくらいこなれていた。いやー勉強になりますねぇ。

 

所感

img_6960

 

今シーズンの瑞牆ルートはこれが最後になりそうだけど、いいトライができたし色々と勉強にもなりました。

帰りは渋滞回避で下道。尚、MT車なので運転は完全にSAT6師匠にお任せ(猛省)。しかし運転が上手いのなんの。ワイディングをいいペースで抜けていくのに横Gが少ない。「え、その侵入速度で突っ込むんですか」と思うがまったくロールしない。コーナーの侵入角度がいいのかクリッピングポイントを抜群に捉えて抜けていく。クライミングのスムースさと関連付けるのはこじつけだろうか…


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です