月別アーカイブ: 2014年3月

裏御岳

「裏」を冠詞に付ける文化というのは非常に興味深い。茶道や華道が発祥の様な気もするが、厳密なオリジンは何者によるもので、かつ何時からだろうか。地名に「裏」を冠するのは比較的発想しやすいと言えるが、文化や作法に対して「裏」を付けたのは発案者の妙だったと言えるのではないだろうか。

そんな事を思索しながら、本日は裏御岳である。

前日に微熱が出ると言うあまり良いコンディションでは無かったが、とりあえずGo。中央線の電車内で体のだるさを感じながら、爆睡。冒頭の無駄な前置きも微熱のせいかもしれない。つーか爆睡だから思索してないね!

とりあえず初裏御岳なのでトポを見ながら、、、と思ったらトポを自宅に残置してきた事が発覚。やはり微熱のせいだろうか。しかし、百岩アプリでなんとかルートファインディングをこなす。買っててよかったぜ。

エリアに付くと既に48さんと1000さんが座布団岩でアップ。言われるがままに「男一徹3Q」とやらを打つ。意外にも岩肌はひんやり。その後上流面の「クライマー養成ギプス2Q」に移動。全くスタートが成立しない。これも微熱のせい、、ではなく恒例の「アンダースタートするにはフィジカル不足です!」である。というわけでとっとと護岸壁に河岸替え。

ジュリエット 1級

トラバーシーな「ジュリエット1Q」を48さんとトライ。1000さんは完登済みなので「めがね1D」を。とりあえずムーブを解決するが、何となく体幹や前腕の筋動員率が低い。特に連続する寄せで集中力が低い。明かにコンディション不良によるものだろう。繋げてみるがムーブ強度に体が付いて行かないので、最適化する。1Qくらいだと強引に登れる事が多いが、今日はその日ではないようだ。なんとか耐えられるレベルに最適化し無事RP。

直登パートは無名の3Q課題だが、個人的に5本の指に入るほど面白い3Qだと思う。

めがね 初段、撃沈

その後1000さんに合流して「めがね1D」。ランジでスローパーっぽいホールドを取りに行くが中々甘い。試行錯誤の末、ドロップニーでランジを止める事に成功。よもやこの俺がドロップニーでムーブを解決する日が来るとは….熱でもあるんだろうか!(あるんだけどね

これはもしや1Dayしちゃうかも、と色めき立つが、次のカチもよろしくない。足切れから振られてフォール。なんとしても足を残さないとダメだと悟る。そして数トライ後、遂にカチを止める。そしてなんとかリップへ。後はマントル。

マントルが悪いことは事前に分かっていたが、いざ現場となると想像以上にホールドが遠い事が判明。しかし普段なら出せない距離ではない。そう、普段の俺ならばっ!意を決して渾身のデッドを振り絞る!が、多分ヨレヨレのデッドだっただろう。そのままズルズルーとふぉーーーる。このトライで出し尽くしてしまった私に二度目のチャンスは訪れなかった。くっそー!全部熱のせいだ!!

その後はおむすび岩で「ミジララテスタ」を冷やかして終了。

エッジの立ったチャートはやはりJET7よりミウラーのほうが良さそうですな。

 

御岳シーズン再開

ファットアタッカー 初段

「ファットブロッカー」完登から1年あまり、不義理を続けてきた「ファットアタッカー」にご挨拶に言ってきました。

件のホールド欠損により若干ムーブが悪くなったが、グレードが変わるほどではない印象。欠損前にばらしたムーブにも大きな変更は無く、中間部で膝を極コンパクトに格納するムーブも健在。核心はやはり左カンテから中間部のポッケ取りまで。スリッピーな百万人足は相変わらずだけど、ホールド欠損により部分的にパワームーブが挿入されて以前より内容が濃くなった気がする。

各ムーブは特に難しくないが、中間部のシーケンスがなかなかきれいに繋がらない。試行錯誤を繰り返し、良い感触を得たところで本気トライ。すると、手が滑って核心手前でフォール。これぞ御嶽って感じだ。チャートの岩肌にしっとりと汗じみが付くのにももう慣れた。

少しレストして再開。中間部にすすみパワームーブな左手の寄せ、そして膝の格納からピンチ取り。1年前より股関節の柔軟性が飛躍的に向上しているので比較的スムーズ。そして、百万人足を置き直し、右足を送って、ややきつい左手デッドから右手送り。そしてポッケへ。あとはガバを慎重に辿って完登。

「ファットブロッカー」の時のような感情の爆発はないが、これでもかってくらい念入りにブラッシングしてピンチ岩を後にしました。

 

素登り 初段

なんとなく感傷に浸りつつ忍者岩へ移動。もちろん「忍者クライマー返し」を打ちにいったわけですが、珍しく「素登り」にクライマーが。これが俗にいう濡れ手に粟って奴かと、忍クラを申し訳程度に2回触ってサクっと転進。最近浮気心が激しい。いや、浮気じゃない、本気なんだよ。

改めて下から眺めると、キーホールドのポッケがやや遠い。その他は問題なさそう。

早速トライ開始。ヒールが特徴的なジムナスティックなムーブでポッケへ。と思ったらポッケをロスト。ムーブ体勢からだとロクに見えねえ。「もっと左ー」とか言われてるが怖くなって降りる。ポッケの位置を再確認してトライ。今度はとらえた!が意外にポッケが甘い。というか滑ってる。ヌルヌルじゃねーかと思ってるうちに耐えられず降りる。

この時点でクロスムーブは無理ってことを悟る。そう、分不相応にも「素登りはクロスムーブで登りたいよねー」とか抜かしてたのは他ならぬ私なんですが、光の速さで忘れる事にした。

「ポッケはあんまり深く持たずに第一関節を掛けるくらいでいいよ」と助言を頂き3try目。確かに深く持つより効きが良いようだ。しかしリップのホールドがこれまた遠い。デッドでなんとか出すが保持できずフォール。マットに無事着地。スポッターの皆さんありがとう。リップはもう少し奥がバチ効きだと情報を得る。

そして4try目。マットとスポッターのお陰で(そんなに)怖くないので思い切ってリップを取ろうと意を決する。何気に指皮が痛むがポッケまでスムースに抜ける。そしてリップへデッド、助言通りのバチ効き。そこからマントル。なんだけどちょっと迷う。ここで時間をかけたくないが焦ると余計に危険。思い切ってヒールでマントルを返して、完登。


 

およそ3ヶ月ぶりの御嶽はまずまずの成果を得ました。次回はまだ行ってないロッキーと裏御嶽も行きたいな。パートナー絶賛募集中だよ!

BASECAMP ワカメ道5.12a

もうすぐ春ですね。玄関を出ると風の中に沈丁花の香りがしました。どおりでビールが旨いわけです。スキー帰りは紳士のたしなみとして、地ビール大人買いからの効きビール大会。あっと言う間に1.2kgのbuildupを達成しました。

雪の影響とかタスクがビジーとかで、ジムボルダリング冬眠生活を送ってましたがリードもやらねばって事でBASECAMPに出張。

ワカメ道5.12a

前回、好感触を得る事ができたので「キュベレイ5.12a」から転進を決断。「キュベレイ」は核心の一手以外はなんてことない課題だが、こちらは核心前後のシーケンスが特徴的。スローパーを押さえて微妙なヒールからのマッチ、ルーフ抜け口後のクリップ、核心後のビミョーに悪いカチなどルート登ってるぜ感が満載。長さもBCにしては短くて得意系だったと言える。ま、そうはいっても4~5便撃ってるわけですが。

ロマン貴公子5.11a

お買い得と有名な「ロマン貴公子5.11a」を本日初リードのうえちゃんがトライするのでビレイ。初リードにも関わらず10aと10bをOS、10cも1tenと出来過ぎな成果を上げていたので、もしやと思ったらこちらも1ten。オブザベーションで失敗しなければOSした公算が高い。おそろしい男である。

ヒールがボトルネック

ボトルネックとは部分的な問題が全体に悪影響を及ぼしている状態である(あってるよね?)。自己評価としてヒールに苦手意識は無かったが、最近の傾向を評価してみるとヒールの使い方、ヒール時の体の使い方を改善する事でムーブを解決する事が多い。これは「わかめ道」に関しても同様で、「おまえのヒールにはがっかりだよ」と下方修正されることとなった。

ただね、ファットブロッカーのヒールはバチ効きだったんだよ!みんなが口を揃えて「掛からない」「見えない」「サイファーで解決した」とか言ってる悪名高いヒールを僕は何の迷いも無くフックを….

え!? 成功体験にしがみついてんじゃねーよだと!?返す言葉がみつからないぜ。

なまじヒールに自信があるから改善できないんだよね。これからは謙虚にヒールを見つめ直して行こうと…いえ、この挫折は心の宝です。