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石灰岩トラッドソロ

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週末は何をトチ狂ったかカムを持って河又。それもコウモリ岩ではなく雷エリア。ちなみにソロ。ボルダーも登るつもりだが下地良さげなのでノーマット。一体どこに向かってるのか自分でもよくわからないが、身軽なのは快適。

 

卍岩

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アプローチはコウモリ岩左端から尾根を登って回りこむ。思っていた通りそれなりに急登。ピンクテープが続くが途中で尾根筋を外れ急斜面を右に下っていく。後から思えば蛇岩上部へのトレースだろう。とりあえず初見なので踏み跡の濃い稜線を行き、コルに降りると卍岩。

名前は見たまんま。昔のマンガでこういう岩に妖怪が封じられてる、みたいな展開を読んだことがあるな。テキトーに遊んで最後に水平ガバからリップへランジするラインにトライ。簡単なランジだけどリップがギザギザなので確実に止めないと指皮が持っていかれます。

 

 

小泉エリア

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気持ちよくランジを決めたところで、トラッドソロ。小泉エリア最上部の簡単そうなルンゼを登る。アルパイングレードで3−4級くらいじゃないかな。終了点がかなり怪しい。

左となりには魅力的なコーナークラック。5.9とされてるので今日は眺めるだけ。

 

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さらに左にはダブルコルネ。これも魅力的。

 

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雷岩

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続いて明るく開けた雷岩。わりと立派なルーフボルダーがある。左下からルーフ下部をトラバースして右ガバまで、そこから直上。

最近トラバース系には食指が向かなかったけどやってみると面白い。ヒールフックやらピンチフックが出てきてジムナスティック全開。直上部のムーブも楽しい。奥多摩、奥武蔵でも有数の面白さじゃないだろうか。ハング部のダイレクトラインは一本指ランジかな?可能性あるんだろうか…

 

蛇岩

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最後に蛇岩。日当たりが悪いという話だったが、あまり気にならず、むしろ明るいとさえ感じた、水平方向に広がっている感じがなんとなく甲府幕岩に似てる。ラインも最も豊富に感じた。強傾斜、前傾カンテ、クラックなどなど。ただし全体的に粉っぽい。

 

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とりあえず右端の95度くらいのフィンガークラックに取り付く。出だしに#0.5を決め離陸、次のプロテクションを探るが見当たらない。一旦クライムダウンして練り直す。左のボルト付近のホールドを探るがこちらも甘い。もう一度クライムダウン。結局二手目から右カンテに逃げて#0.4を決める。あとはルンゼをたどってまたしても怪しい終了点まで。

カンテに逃げたとはいえ2本目のカムを決めるまでは面白いムーブもあって楽しい。ナッツの方が相性いいかも。

 

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最後にワンポイントなハンドサイズを登る。クラックにカムを決めてると目にゴミが入る始末。今日イチで粉っぽいラインだった。

 

IMG_7319[強傾斜]

 

IMG_7316[ワイドクラック]

 

下山は往路とは違って直下降ぎみに降りてみた。コウモリ岩経由より楽かと期待したけどあんまり変わんないかも。

デザートソング

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初めて「デザートソング 5.12a」をトライしたのは3年前くらいで、「大五郎 5.11a」をRPした日のことだった。「トライ」したと言っていいのか怪しいくらい何もできなかったと記憶している。「大五郎」のダメージを言い訳にしたが、細かい足置きや磨かれた石灰岩への対応、高さへの恐怖心、ムーブの引き出しのなさ、およそ思いつく全ての要素が足りず1クリップ目で音を上げたのだった。

その後、瑞牆を始めとする花崗岩ボルダーに魅了されると同時に、フリクションとは無縁のような河又には厭なイメージばかりが重なっていった。

しかし先日、3年ぶりにトライした「デザートソング」はあっさりとムーブが解決し、最初の本気トライで核心を超えるに至った。核心のスローパーはデュアルテクスチャかよってくらいにツルツルだったが怯むこともなく、高さやクリップへの不安もなかった。むしろケミカルボルトのおかげで安心感が勝った。

ボルダーやルート、トラッドやマルチなど、色々なクライミングに取り組んだ成果だろうか。3年という時間の重みを感じた。

 

湿度90%

天気予報では晴れ間も見えるとのことだったが、名栗の山間は霧が立ち込めててジットリ。お約束のような展開をミケちゃんとボヤく。軽くアップしてドローセット。厳しいムーブはほぼ無いが終盤の一手にやや不安が残る。足位置を確認して本気トライに備える。

その後、ミケちゃんの「モスグレイハンド」ドローセットをビレイ。核心をあっさり抜け、そのまま完登しそうな雰囲気だが焦らずムーブ確認に徹する。本人曰く「またチョークアップわすれてたー!」ってことでまだリードにはちょっと緊張気味。確かに呼吸が浅いような気もする。

で、早々に本気トライ開始。順調に核心に進むが左手が滑る。なんとか突破するがギリギリ。荒い息を整えて後半に突入。懸念事項だった一手を強引にデッドで止めるも予定外の足切れ。最終クリップをこなし残り2手と迫るが頭からムーブがすっ飛んで何故か正体ハイステップで突っ込む。んごーとフォール。はい、しょっぱい。他人にアドバイスする前に自分のクライミングを改善しろってことですよね。

 

最適化

というわけで久しぶりにガッツリハングドック、丹念にムーブを探ることにした。2015年の秋シーズンからオンサイトやグランドアップ、ミニマムトライに拘って、時には「手垢にまみれたムーブで登って嬉しいのか?」とまで言ったり言わなかったりしていたがここで宗旨替え。

するとまー楽しいのなんの。微妙なフットホールドの調整でホールドがぐんぐん近くなる。チョックーアップのタイミングやムーブの緩急など繊細な微調整を積み重ねた結果、飛躍的に完成度が高まる。ホールディングに関しては新たな発見はなかったが、全体の流れや些細な足位置を探求するのは本当に楽しかった。

そしてミケちゃんの「モスグレイハンド」完登を見とどけて本日2回目のトライ。チョークアップから核心のシークエンスを一気につなげレストポイントへ。ムーブはスムーズだったが前回トライの疲労もあってより一層息が荒い。ゆっくりとシェイクを入れ後半に突入。件の一手をスタティックに止め最終クリップをこなす。冷静に最後の2手を繋げて無事完登。久々に煮詰めたムーブは絶品であった。

 

ワークアウト

残った時間はお楽しみタイムで「ディレティッシマ・ドラゴン」。石灰岩といえばジムナスティックなムーブを連想させるが、意外にも花崗岩ライクな立ち込み系。ボルトの間隔も心意気を感じる距離感。これこそハングドックせずに登りたい。こんなルートがあるとは思いもしなかった。河又のことを知ったつもりで全く知らなかったんだなーと反省。僕が知らないだけで奥多摩の岩場にはまだまだ驚くべきルートがあるんだろう。

グランドアップの充実感も、ハングドッグの没入感もどちらも等しく楽しい。また一つ、自由にクライミングを楽しめるようになった気がします。

 

シケた秋の過ごし方

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毎週のようにしっけしけなので御岳とか河又に足を運んでいる。9月上旬に策定したロードマップでは花崗岩にかじりつきまくって魂を震わせる課題たちと蜜月している想定だったが、天気ばかりはどうにもならない。ここ数年、御岳とか河又は主に混みすぎが原因で足が遠のいていたが改めて訪れると割と楽しい。フリクションってなんだっけと言わんばかりのスリッピーなスローパーやフットホールドもこれはこれで好きと思える。

発電所エリア

御岳発電所対岸の小ぶりなボルダーをミケ、和尚、サイトー氏らとトポに拘らず遊んだ。岩を見て登りたいラインを決めて遊べるようになったんだなーとつくづく思う。カンテをSDで抜けるラインが特に面白かった。

モスグレイハンド 5.11d RP

去年グランドアップに拘って下からムーブを作っていたら居合わせたクライマーから「そのムーブであってますよ。そこから先は〇〇で…」とまさかのネタバレになった課題。いや、親切心からなのは分かってるし河又という場所柄、そういうもんだとは思うんですが…。というわけで今回はガッツリハングドックしてやりましたよ。ええ。おかげで正解と言われたムーブより省エネムーブを開発。

その後、「デザートソング」にトライ。限定がどーだとかありますがとりあえずそれっぽいやつは触らず。初見でムーブはほぼ解決したので満を持して2トライ目。調子は悪くなかったが核心手前で左手が攣る。痙攣する指と前腕を騙しながらクリップ、さらにムーブをつなぎ核心も突破。あと1手でガバだったがフォール。悔しいが水をこまめに飲まなかったのが敗因だろう。その後レストを入れてトライするがヨレが色濃く持ち越し。順番待ち核心のこのルート、果たしてRPできる日は来るだろうか…