月別アーカイブ: 2014年9月

剱岳 源次郎尾根

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劔沢を下降していると稜線がモルゲンロートに照らされ、より一層紅葉が映える。武蔵谷を経て、平蔵谷に至ると源次郎尾根取り付き点の目印となる大岩が目に入った。対岸の草付きには明確なトレースがハイマツ帯へと伸びている。ここから劔岳山頂へと一直線に抜ける源次郎尾根ルートが始まる。
 
P9270063[対岸に明確なトレースが見える]

 

BASECAMP

 
前日、剣沢に幕営設置した後は取り付き偵察の予定だったがZK夫妻、僕ともに一歩も動かず。そのまま翌日のアタックとなった。ちなみに劔に来るのはこれが三度目。これまでは別山尾根ルートしか経験が無く、バリエーションでの山行は今回が初となる。剣沢の夜は穏やかで翌日の行程に期待を膨らませた。
 
P9260039[BCから劔を望む]

 

登攀開始

 
取り付き直後からハイマツ帯のトンネルを這うように抜けると、すぐにフィックスロープのある岩場に出くわす。若干濡れていて悪いがフィックスを使う事無くフリーで抜ける。その後もバックパックをハイマツに擦りながら高度を稼ぐ。
 
P9270078[濡れている上、少し足が深い]

 
さらに進むと、先ほどより悪いスラブが出現。お助け紐が下がっているが、今回のパーティは残置無視フリー突破が基本なのでフリーにこだわりトップアウト。
 
P9270085[トップは空身で荷物を引き上げる]

 
沢の高巻きの様なパートを抜けると少しずつ露岩帯が増える。落ちれば当然助からないがポジティブなホールドと抜群なフリクションに恵まれ快適に前進。今回のシューズは無雪期にしてはオーバースペックなネパールEVOだが、エッジング/スメアリングともに非常に優秀。C4では踏めないフットホールドを見いだしてくれる。
 
P9270099[程よい高度感]

 
Ⅰ峰で先行パーティに追いつくと偶然にも三笘さんのガイドパーティ。
 
P9270118[ZK夫妻は三苫さんに良く会うらしい]

 
Ⅰ峰からコルに下降後しⅡ峰への登り返す。
右側のハイマツを辿ると簡単だが、快適なスラブを登らずにはいられない。
絶妙な配置でガバホールドが続く。今回の行程で最も快適なラインとなった。
 
P9270120[右カンテを回り込んだフェースが面白い]

 
P9270129[ナイフリッジを抜ける]

 

Ⅱ峰懸垂

 
源次郎尾根のハイライトと言うべきⅡ峰の30m懸垂。セッティグを間違えなければ問題なく下降できる。ロープがスタックする要素も小さい。むしろ核心はその後の詰めかもしれない。浮き石が非常に多く、全般的に岩も脆い。脆弱部を回避するルートファインディングと、落石を起こさない慎重な足運びに神経をすり減らす。忍耐力を試される詰めだ。
 
P9270134[30m懸垂]

 

登頂

 
周辺までガスが上がってきているため下界の展望は望めなかったが、山頂はガスに巻かれず気持ちよく記念撮影。別山尾根から剣沢へ下山した。
 
P9270138[おなじみの祠]

 
三度も山頂を踏んだ山は多くはないが、三度目も劔は素晴らしかった。しかし、まだまだ素晴らしいルートがここには数多く引かれている。八峰やチンネ、北方稜線、そして積雪期。あと何度劔に行くだろうか。
 
P9280156[最終日、剣沢を後にする]

WILD MUSHROOM

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西洋では比較的メジャーかつ非常に美味と言われる「タマゴ茸」、
実は以前から知っては居ました。

特に奥多摩の沢では身近な存在であり、夏も終盤に入るとそこかしこにフェアリーリングだらけ。昨年、坊主谷を遡行した際は15分に一度は目にした気がします。しかし、殊キノコに限ってはおいそれと手を出せないですよね。まーなんつっても食中毒とかヤバイですから。なので美味いって情報は知っていても指を咥えてみてるだけ。チキンウェイを邁進していたわけです。

だけど、もうそろそろ食べてもいいんじゃないかと。
サバイバル登山家としてのイニシエーションを迎えるべきではないかと。

そんな事を考えつつも9月下旬に入り、
「あ〜今年もタマゴ茸の旬はすぎたな〜」と思っていたら、なんと甲府幕岩でバッタリ遭遇。
つーわけで食べたよ。ちょっと遅めのタマゴ茸を!!

 
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お料理方法は定番(らしい)のバター焼き。アルミホイルに包んでバターと一緒にグリルにて。
さて味の方は、上品な香りが口の中に広がります。
少し香りが弱い気がするけど、旬をズレてるので仕方ないかも。
傘と茎で食感が異なる、面白いキノコでした。
次は炊き込みご飯に挑戦したいと思います。

 

 

サイコモーター 5.11a/b MOS

 
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で、OSグレードを更新しました。しかもマスタースタイル。
個人的にOSに対するこだわりは小さいのですが、誰の登りも見ていない掛け値なしのMOSは充実度がハンパなかった。

morter

核心は1クリップ目と終了点目前の二カ所。一つ目の核心はボルダー的な得意系、二つ目は頭フル回転の繊細系。それぞれ全く違う性格の核心で、最後は粘りに粘って完登。

ところで最高グレード(RPグレード)が5.11bなんですが、ちょっとどうかと思うグレードピラミッドですね。

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三ツ星の「イエローマウンテン 5.9」をワイフの為にドローセット。クラックをレイバック気味にハイステップとプッシュを織り交ぜつつ快適に高度を上げていく。三ツ星が付くだけあって好ルート。ワイフ頑張れ。

 
kyonn

 
〆に「岳でキョン 5.11c」をトライ。意外に好ルート。全体的に地味なバランス系だけど、ハイステップやヒールフックが面白い。「キョン」と名がついてるけど全くキョンの出番無かったのは、私だけでしょうか?それとも名前は特に関係ないのだろうか。1トライ目でばらし、2トライ目を繋げる気全開で挑むが、核心超えたところでまさかのスリップダウン。日没が迫ってるのでここで終了。惜しかったけど出し切った感じで気持ちよかった。次回頂くぜ!

その他、
「甲府の軟派師 5.12a/b」
記念受験。指が痛く適正ムーブも思い浮かばないので、あまりモチベーションあがらず
「ダダ 5.10b」
ムーブがあって面白い。スタートには赤文字で5.10cと書かれているが、個人的にも「5.10c」相当じゃないかと感じる。
「HIVE 5.10a」
高さのある気持ちいいルート。アップにちょうどよさそう
「森の唄 5.10a」
部分的に嫌らしかった。アップに向かない気がする

ちなみに、甲府幕岩へは往路に樫山林道、復路に小森川林道を使ってアクセス。百岩には樫山林道が紹介されてるけど、ダートの状況がとても厳しい。一方、小森川林道は舗装されているので非常に快適。百岩さん、情報更新すると良いと思うYO!

Frequent / Caimans

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土曜日は神戸で結婚式に出席したあと、ネカフェでビバーグ。
始発の新幹線に飛び乗り、東京に戻ってきたら、土産の買い忘れが発覚。
関係者各位には深くお詫び申し上げます。

日曜は二日酔いの為、強制レスト。

三連休最終日となる月曜はアルコールをデトックスするために瑞牆。
須玉のローソンに寄ると江戸でご一緒させていただいている”若い頃はやんちゃだったんだぜ的ナイスミドル”のSさんと奥様に遭遇。相変わらずイケメン。

 

ワニワニワニ5.11b

 
そして久しぶりにカサメリ沢。ほぼ一年ぶりに「ワニワニワニ5.11b」にドラさんとトライ。この一年、二桁を超える初段を登り、ジムとは言え5.12bにも成功した。ワニ捕獲には十分すぎる成果を出していると自負していた。この時までは。

ところが1クリップ目で超絶パンプ。2クリップ目であっさりテンショーン。実に不甲斐ない。

とりあえずバラすがいいイメージを持てない。
「2トライ目やれば印象変わるかも」と根拠の無い自信をもとに再トライ。すると、いい感じで最終クリップまで前進。やっぱ1トライ目は緊張してたんだよ!とか思いつつも核心のデッドでフォール。そういえば一年前も同じ展開だった気がするぜ。つくづくショッパイ。

今一度核心ムーブを確認して次に備える。

色々とプレッシャーや雑念が湧いてくるが、単純に課題を楽しもうと意識を切り替えて3トライ目。核心まではほぼイメージ通りに進む。そしてデッドへ、僅かにホールドが近く感じる。意を決して手を出す、止まった。

終わってみればなんて事の無い感じだが、登れなかった場合の落胆度を考えるとゾッとする、そんなクライミングでした。ドラさんもめでたくRP。

その後、「あみだくじ5.11c」を軽く触って一足先に撤収。

 

恒例のヴォックトライ

 
というわけでワニ捕獲後はキッズボルダークリニック。
皇帝岩に向かうと江戸のスタッフさんが。今日は江戸の人に良く会う。

 
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ヴォックのガバホールドにぶら下がるのが彼の流儀。
レストせずに撃打ち。

 

フリークエントフライヤーズ

 
そして、本日最後の大物。春先からちょっとずつ触っていたが、そろそろ収穫の予感。

既に核心までは解決済み。下部は比較的順調に解決したが、その後遅々として進まず。なにせ核心の足上げがハンパない。頼り気のないフットホールドに深々とぶち込まれたアンダーポケット、異常に窮屈な足位置、そして高さ。ここでのフォールがどんな結果を招くか、想像すらしたくない。

ちなみに、ラインは当然の直登ライン。左の「鏡 6級」のポッケとかフレークは一切使用しないのだ。

さて、本日は試した事の無い「右足上げ」をテスト。以前左足を上げた際、全く乗りこめず異なる解決策を必要としていた。いつも通りスルスルっと足上げ位置まで這い上がり、甘い左足に怯えながら、脇腹がよじれるんじゃ無いかってくらい粘って、足を、、、足を、、あがんね。

どう考えても無理目な高さと一旦降りる。ワイフに足位置を確認すると、「あとほんの数センチ、気合いで押し切れ」と野次アドバイスが。さらに、セッションしていたお兄さんから「アンダーポッケをピンチすれば指の負担が軽減する」と情報をゲット。渋々もう一度だけトライ。

最早通勤コースかってくらいマンネリ化した下部を抜け(このパートは自動化しても楽しくない)、いざ足上げ体勢へ。アンダーポッケをピンチする。すると指への負担が減るだけではなく、僅かだが胸元にクリアランスが生まれた。これなら足があがるかも、、、あがる、、あがった!

 
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上がってしまうと右足は抜群の安定感を発揮、更に左足スメアが絶妙に効いてくる。地味だが実に爽快な立ち込みから、ついに上部へ到達。しかし、本当の地獄はそこからだった。

上部のスローパーは甘いとはいえ特段悪い訳ではない。しかし、既にリードを6本以上登った後。体力は限界に近づいていた。特に足の踏ん張りが効かず、ハイステップで最後のガバを取りに行きたいが足が上がらない。降りようかと思ったが、先ほどの足上げが可愛く思えるほどの高さ。そして「ここで降りたら多分もうトライしないだろうな」という予感。

数回チョークアップした後、意を決してスローパーを押さえ込み、ガバへ。ぎりぎりのRP。

明らかに苦手系の課題を奮闘の末登れたのはホント嬉しい。
登れちゃうと「素晴らしい課題だった」とか「もう一回登ってもいいかも」とか思えちゃうからゲンキンなもんですね。

黒い森、白い画面

kuroimori

 
んー夏が去ってしまいますね。
後3回、いやせめて2回は沢に行きたかったんだけどこの様子じゃ無理っぽい。
行かないで、夏。

8月中も瑞牆ボルダーに行きましたが、やはりフリクションが悪く、スローパーでズルズルと落ちる始末。とてもじゃないが二段を打ってもいい事はなさげ。

 

桜餅 2級


そんなこんなで「マントルのテストピース」と称される「桜餅」にトライ。
このコンディションで登れたら俺のマントルスキルも相当なもんだろう、と思ったらあっさり2撃。しかも1トライ目はなぜかSDトライだったので、実質フラッシュ。
んー、簡単すぎるので返って不安。限定とかあるなら誰か教えてください。

 

黒い森 初段

 
既に二回ほど触っているのでムーブは完成済み。さっくり登る構えで向かうと、こちらも3撃。ウハウハで動画を確認してみると、真っ白な画面が…。
ん、なにこれどういうこと!?

もう一度確認するがやはり真っ白。しかも5秒で終わってる。
実は先日のディープウォーターソロで水中撮影を行って以来、ハンディカムが絶不調。

再登しようかとも思ったが、その後はボタンを押しても全く反応なし。ま、SD版に可能性を感じているので、いずれ再登しようかな。