月別アーカイブ: 2015年6月

灼熱のギャラクシアン

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12時間ごとに言ってることがコロコロ変わる各種天気ヨホーを総合的にアナライズした結果、

瑞牆山
 ↓
中止
 ↓
沢はまだ寒いか?
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榛名黒岩どうでしょう
 ↓
30度だと!?
 ↓
瑞牆晴れてきたー

と、壮絶な堂々巡りの結果、一周して瑞牆山カサメリ沢に落着。先週に引き続いてセニョールタローと同じ山岳会のN氏。

 

きのこ 敗退

モツランドでアップがてら「きのこ 5.11d」を触る。どう見てもマントル課題なラインにリードクライミングとしてやる意味を見いだすのは難しい(個人的感想です)。

タロー君と盛大に指皮を消耗したあげく、早々に上部へ移動。前回登ったレイバック課題「白虎」を皆でトライ。3度目となると非常に快適。何度登っても楽しい。

IMG_2533[ミルクミルクでアップ]

 

ギャラクシアン 敗退

そしてピーカンのオランジュ岩に移動、ギャラクシアンを初トライ。序盤の前傾壁部分は明快なガバホールドの連続で非常に快適。思わず「これ、ほんとに5.12aあるんでしょうか」とか言ってしまうレベル。

しかし、中間部のラッペルステーションから事態は急変、いきなりホールドが乏しくなりパワー&バランシーなフェイスが出現。もれなく恐怖感付きだ。

更に雲ひとつない晴天から容赦なく太陽が照りつけ、指皮もシューズラバーもダレダレ。結局中間部でタロー君にバトンタッチ。

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珍しく(というか初めて)上裸で挑んだタロー君も快適な前傾壁部分を抜けたところで苦戦。灼熱の太陽が照りつける中、雄大な甲斐駒をバックに1ピンだけ前進してロワーダウン。気温が高すぎるので涼を求めて日陰の課題へ移動。

 

ボトレイアン 5.11a RP

日陰かつ簡単そうな見た目ってことで取り付くが、いきなりテンション。下から見るとポジティブな印象なのに実際に触ってみるとどれもビミョーなホールド。核心部もムーブを見つけるのに一苦労。

タロー君のあわやFLトライを見届けた後、2try目でなんとかRP。帰宅後、トポで確認したら「見た目は簡単そうだが決して侮れない」とか書いてある。まったくだよ!

 

ギャラクシアン 回収

IMG_2571[快適な下部]
 

ボトレイアンから戻ってくると既に4時半。急いでギャラクシアンの解析&ハングドッグ撮影。しかし既に指皮が売り切れているタロー君は前回以上の高度を稼げず、回収便に移行。あの手この手を駆使してなんとか回収を完遂。さすがアルパインクライマー。

IMG_2605[無慈悲な上部]

 
オランジュ、コートダジュール周辺の岩場は方角的に10月以降がよろしいようで。つーわけで次回はコロッセオかな。

城山 OFF Season

OLYMPUS DIGITAL CAMERA[photo by I.taro]

 
絶滅危惧種とも言われる若手ソロアルパインクライマー・タロー君と、オールラウンドクライマー・ミノルパイセンと共に城山。

当初、瑞牆に行く予定だったが金曜の降雨から転戦を決断。梅雨真っ只中、完全オフシーズンにもかかわらずワイルドボア&チューブロックは意外と悪くなかった。

 

カルカッタ 5.10c FL

ボルト事情が意味不明な当ルート、一本目は地上1mで二本目は地上5-6m。当然二本目でクリップできなければグラウンドは必至。だが何を思ったかタロー君はやる気マンマン、さすがはソロアルパイン野郎である。見てる側でさえ痺れる二本目を苦戦しながらも見事突破、そのままMOS。

 

IMG_2490[流石のメンタル]

 
熱い登攀の見届けたあと、シレッと他のルートに乗り換えるつもりだったが言い出せる雰囲気になくトライ。懸案の2クリップ目はドローがかかっている状態だと特に問題はなし(マスターだとかなり遠い)。快適な中間部を抜け、これで終わりかと思いきや最後のハングがやや悪い。慎重にホールドを探して無事完登。ボルト位置がもう少し良ければ好ルートなんですが…

 

スーパースター 初トライ

長い12を触ろうってことで「スーパースター 5.12a」を3人でトライ。しかしトポと実情が食い違っているためラインを見いだすので精一杯。3人掛かりでなんとかライン(とムーブ)を解決。序盤のハングを越えると中間部でしっかりレストできる。終盤のカンテがやや悪く、ヨレたところに駄目押しの抜け。登りごたえは十分。冬シーズンの目標かな。

 

ミウラー 5.11a MFL

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日が陰ったのでチューブロックに移動、11台でエンジョイする構えである。まずは看板イレブンな「ミウラー 5.11a」をマスターで一撃。オンサイトと言いたいところだが、既にタロー君のトライを見てるので言えない。こういう場合「マスターフラッシュ」とでも言えば良いのだろうか。

下部核心を抜け、以降のフェイスをカチやらポッケを繋いで登っていく感じはなんとなく「生と死の分岐点」に似ている気がした。

 

こんにちはマコロン 5.11b RP

更にもう一本、「生と死〜」の右隣りに位置する「こんにちはマコロン 5.11b」にトライ。そろそろヨレを感じる頃合い、3クリップ目でホールドが見つからず粘りに粘ったが敢えなくテンション。ヨレで閉店状態のタロー君を強引に取り付かせる間、ゆっくりレスト。2トライ目でレッドポイント。

IMG_2512[ミノルパイセンは一撃、流石13クライマー]

 
こちらも下部核心。チューブロックはこのパターンが多いのだろうか。ミウラーよりムーブが多彩で面白いと感じた。どうせなら、更に右隣りの「オンリーイエスタデイ」を継続して最高点まで抜けるとより充実できそう。

その後、タロー君の「グレイシー」やらミノルパイセンの「シャムロック」を見届け、クールダウンの「ストーンフリー」でまさかの敗退。

 

ホテル狩野川

翌日の天候が崩れるのはほぼ間違いなかったが、せっかくなので狩野川で幕営&宴会。伊豆の国ビールと絶品あなご寿司を堪能して就寝。

翌早朝は薄曇りで一見登れそうな空模様。しかし雨雲レーダーで東海地方まで雨雲が迫ってきていることを知り、早々に撤収となりました。

青龍、白虎

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瑞牆山カサメリ沢コセロックの「青龍 5.10b」「白虎 5.10c」を登った。20m前後の快適なラインで、どちらとも左に体を開くレイバッック。左右逆のレイバックならもっと美しい2本となるが、さすがにそんな出来すぎたラインはないだろう。個人的にはスタート核心の「白虎」が登りやすかった。

それから、青龍5本目のボルトが緩んでいたので増締めしておきました。最近はモンキースパナを常に携帯しております。

 

IMG_2473[顕著なフレークが面白い]

 

 

プラチナムとポパイ

ワイフの「トラバント 5.9」解析をビレイした後、前回未回収のプラチナムへ移動。しかし、モツランドは湿度1000%。同じエリアでこれほどコンディションが違うのかっつーくらいのシミったれ模様。

とりあえずドロー設置とムーブ確認でプラチナムに取り付くがヌメる。極めつけはマントル。リップは日が当たってるはずなのに何故だ。

せっかくなのでポパイ偵察で継続。しかしこれは大きな戦略ミスとなった。どっかぶりを下部から真っ向勝負で抜け、上部の(一見)易しそうな部分に入るが、なんかボルトがゆるゆる。前述のスパナはあいにく地上だ。びびりながら次のボルトに到着するもこれも緩い。激しく後悔しながら終了点へ。その後、回収にも苦労させられヨレヨレ。

帰りの時間を気にしながらレストして2try目。ヌメりとヨレに耐えながら、なんとか最終クリップに到達。気力を振り絞って最後のシークエンスをこなし、気合いでリップをはたいた。

止まったと、そう思ったんですよ。

これが5月のフリクションなら、、、、いや、言うまい。

その後、最後のホールドを探るとカンテを回り込んだところにガバが。また、このパターン。次行った時はポパイと一緒に頂いてやるぜ(増締めも忘れません)

三種の神器

例年より梅雨入りが遅れてるそうですが、瑞牆の森は湿気ムンムンかつヌメヌメフリクション。そんなバッドコンディションにもかかわらず、大面岩下は「べしみ 二段」を触りに行ってきました。パーティーは1000氏、ino氏、そして UEchanga a.k.a スラビスタ。

 

アプローチ核心など存在しない

パーティから投げかけられる 「べしみまで歩いてどれくらいなの?」という質問を

  • 「迷わなかったらすぐ着く」
  • 「百鬼夜行いくよりブッシュ少ないから楽勝」
  • 「トポで見るより中間部以降は距離感詰まってる」
  • 「基本水平移動だから登り少ない」

などど、のらりくらりとかわしながら、雷帝、Rise、青い日、など錚々たる課題を愛でながらべしみに到着。結局50分くらいのハイクアップとなった。うむ、近いもんだ。

 

満員御礼

べしみに着くと、既に6−7人がトライ。この立地にしてこの賑わいっぷりは驚愕である。とりあえず周辺のシケシケな4Qでアップしてるとチバトレさん登場。あいかわらず爽やかで強々。とにかく岩が湿ってるのでアップも早々にべしみに移動。

厳しいと聞いていた一手目を触ってみると距離感は十分。だが止まらない。やってれば止まるだろうと繰り返すが待てども暮らせど止まらない。早々に1000氏は一手目を止め、ino氏もそれに続く。

若干焦りを感じつつ、一旦流れを変えようとUEchangと「右翼」「左翼」に遊びにいく。トポにも書かれているとおり良い課題。個人的にはカンテを使う「右翼」の方が面白いかも。しかし快適な左翼も捨て難い。

政治的アティチュードを明確にしないまま、べしみにカムバック。程なくして初手を止める。ヒールが外れないように意識するのと、スタート時に岩に入りすぎないようにするのがコツかな。

ino氏は既に上部のバラシにかかっているので急いで合流。中間部のマッチ、スメア、ドロップニーなどキーとなるムーブやホールドを洗い出し、とりあえずできないムーブは無くなったあたりでタイムアップ。結局10時から17時までずっとべしみ。みんな変態すねー(賞賛

 

玉 2級 RP

1000氏がスラビスタの登りを見たいとのことで〆の皇帝岩。日が長いとはいえ既に6時過ぎ、ホールドが見えずらい上に恐怖核心なこの課題をあさり完登。さすがスラビスタ。続いて僕も完登。久しぶりにオゾンQCの性能を引き出して登れた。めでたく二人揃って三種の神器コンプリート。皇位継承権っすな。

ino氏、1000氏は股関節の硬さからか壁に入れず。

  • 「壁だと思うからダメなのかも」
  • 「岩と一つになる感覚」
  • 「壁に入るっていうより、岩になるっていうか」

と謎の禅問答を繰り返した末、とっぷりと日が暮れたところで本日のクライミングは終了。
定番境川でサンマを食って帰りましたとさ。