月別アーカイブ: 2017年12月

豊田の岩場 初上陸

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豊田にて「初めての岩場でトポをあんまり見ないで登るスタイル」を実践してきた。大給城址しか行ってないが瑞牆、小川山、昇仙峡、笠間、北山公園等々とくらべてポジティブなホールドが多くてなんつーか、好きになっちゃったよ、トヨダ。

 

アップ

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駐車場からアプローチも早々にポジティブなボルダーが現れ始める。どの岩も今すぐ登りたいほど魅力的だがぐっと我慢してダイアモンドスラブまで上がって1000夫妻と合流。

ティータイム岩の簡単なスラブやら斜面上に位置するフェイスやら薄被り課題を登る。右足ヒールで登った課題がズバリ「ハイヒール」という課題だそうで、この地の開拓者と通じた気がしてニヤニヤする。ちなみにスズメ氏はヒールなど繰り出さずにトウで乗り込んでいた。

同岩の左カンテ直上も登ったが上部で左の岩にシレッとニーバーが。正直なわたしは降りてくるなり「ニーバーバチ効きですよ!」と申告しておいた。けどこれ、ワイドクラックにジャミングする課題としたほうが内容あって良いと思うよ。

さらに右手上部の少し被った課題を登る。大きな動きのムーブがたのしい。

 

ボクサー/4回戦ボーイ

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アプローチで目星をつけたクラックボルダーへ移動する。見るからに快適そうなフレークをシンプルに登る。最高に楽しい。

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左面にある左上クラックも登る。こちらのほうがやや難しい気がする。ジャミングも可能でこれまた最高。

 

アンジェラによると「ボクサー」「4回戦ボーイ」などの課題らしい。

ちなみにM坂氏の姿が見えないな~と思っていたら我々がアップしてる間にソロで抜け駆けしていたらしい。セッションもいいけどこういうラインとは一人で向かいたいよな。わかる、わかるよ!

と思ってたら今度は満面の笑みで「チムニー最高でしたーーー!!」とか言って何処からか帰還。この男、岩好きすぎるだろ。

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右上ダイクを登ってチムニーに向かうのであった。

 

チムニー

 

んで、件のチムニー。おりしもクリスマス目前である。

この圧倒的ビジュアルを前にして説明は不要だ。あんまり登られてない雰囲気だがこんな素晴らしいチムニーを放っておくなんてどうかしてるぜ。ムーブについては多くを語るべきではないが、抜け口までワイド登りを要求される完璧なラインだったと申し上げたい。

ちなみにワイドどころかクラック経験すら皆無のINO氏は悶絶しつつもこれまでにない岩との一体感が病みつきになったようです。直接聞いたわけじゃないけど。

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スズメ氏も右向きに挟まったり左向きに挟まったり、とにかく挟まりまくってた。その奮闘っぷりを見ているとベルジュエールのチムニーを思い出さずにはいられなかった…

 

つづいてスズメ氏たっての希望で「ポールポジション」をセッション。アプローチの時にブラッシングしてたオニーサンさんが「マントルが核心、リップまではアプローチ、ポケットに足を…」とか言ってたが序盤から指痛くてツレェー。ついでに言っとくとムーブは聴かれない限り喋んなくていいと思うよ!(真顔

ローカルさんも交えてセッションするが皆同じところで落ちまくり。こりゃー指皮消耗するしラストワントライかなーとか言いつつ4,5トライしてるとスズメ氏が落ちまくりポイントを突破してそのまま一抜け。強いとしか形容のしようがない。

こいつはビッグウェーブが来るんじゃないのと沸き立つが後に続くものはなかなか現れず。俺氏、浮気を決断する。ちなみに浮気中にINO氏、M坂氏はバッチリ完登するのだった。

 

鯉のぼり e

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というわけで小ぶりだが印象的なボルダーに移動。スタートから強度が高く無理やり数手つなぐがリップへ出るところでフォール。スズメパイセンのムーブを参考にカイゼンを進める。めっちゃ楽になったが自分のセンスの無さを笑うしかない。

一方、上部に限定あるっぽいなーと思ってアンジェラに確認。果たして上部のガバフレークは限定であった。一瞬、「豊田よ、お前もか」と思いそうになったが限定なんてどこにでもあるし、合理的でないと思えば無視すればよいだけ。ラインを決めるのは自分だ。

と思ってるとポールポジションを完登してきた勢が加わり、みんなでセッションしているとあっという間に上部ムーブが判明して完登。限定が〜とか行ってる間もなく登れてしまった。セッション効果って凄いと思うと同時に、一人で向かい合ったらどんな関係性が生まれただろうかと考えずにはいられなかった。

ちなみにM坂マンは上部で二回くらい落ちたのにも関わらずグラウンドアップを貫いて部分練習なしで完登した。心の底から賞賛したい。拘るなら限定ホールド云々よりもそっちだよな。

 

ポールポジション d

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そして出戻り&泣きのワントライ。片足だけシューズを変えて挑む。指皮が限界だが何故か初手がやたらと持てる。さらにシューズの選択がハマったか足置きの意識が良かったか、落ちまくりポイントを突破して上部に到達する。マントルは確かに良くないが核心てことはなかった。「アプローチ」とやらのほうが…いや、言うまい。

 

所感

というわけで豊田の岩は極上だった。すぐにでもまた行きたい。その時もトポを見るのは最小限で好きなように登るんだろう。数年前から徐々にそうしたスタイルに移行してきている。登攀対象を自らの意思で定義するところからクライミングは始まるんだと思うようになった。それを教えてくれたのは他でもない息子たちなんだが、その話はまたどこかで。

 

湯河原キッズボルダー

2週連続で湯河原幕岩。今回はトラッドではなくソーメイを連れてのボルダリング。笠間と迷ったが少しでも暖かい場所を選択。

最近は平塚PAで食料を調達するのが定番。店内調理のパンとおにぎりが旨い。そしてなぜかコーヒーの種類が豊富。たしか8種類くらいあった気がする…とは言え、コーヒー好きなわりに違いわからないマンなんだけどね。

 

米粒岩

アップは定番の米粒岩。駐車場についたときは風が強かったが気がつくとポカポカ陽気。なんやかんやで二年くらい触ってる「米蔵 二段」のカチがかなりスタティックに触れるようになってきた。たぶん次くらいに登れるだろう。

ってことで移動。

 

棺桶岩・大地岩

実は登れていない「湯河原ジャンプ 3級」を数年ぶりにトライ。うむ、相変わらず思いきれない。が、ホールディングを調整してデッドで完登。まったくもってジャンプしてないがよしとしておく。

ソーメイはおにぎりを食べたのち棺桶岩で日向ぼっこに勤しむ。岩の名前を教えると色々めんどくさそうなので黙っておく。

日向ぼっこを満喫した後、ポジティブなホールドを見つけてSDラインにトライ開始。スタートホールドを色々と吟味してムーブを組み立てるが、スタート〜初手が悪そう。まだ強度の高い一手をだす集中力とか、スタートに入る前のルーティンなどが彼にはないのでちょっとアドバイス。トライを繰り返すたびに動きが良くなって無事完登。

ちなみにトポによると「初めてのSD」ってのがあって多分それかな。

気がつくと雪が降ってきたので、大地岩にある2級くらいのSDラインを登って移動。

 

亀岩

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亀岩の先っぽに魅力的なラインを見つけたがトーフックから動けず。二三段ありそうな雰囲気。

ソーメイは指皮売り切れのためスラブを登ったが簡単すぎたみたいで早々に移動。

 

キッズワイドコーナー

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正面壁下でスラブを探すがなぜかワイドコーナーに落ち着く。小学生にはベストなサイズ感でちょっとうらやましい。

スタートの足上げが最大核心で案の定なかなか足が決まらない。スタート時の足位置が成否を分けるのだが、そういったことに自分で気がつくにはもうちょっと時間がかかりそう。できるだけヒントを小出しにしつつ無事足を決めて完登。

 

阿夫利っぽいなにか

隣の被ったフェイスには「阿夫利」というラインがあるはずなので、良さげなホールドを見繕う。低い位置にあるガバホールドからカンテに出ないで直上するラインだと想定してトライ。つなげると中間部の一手が悪かったがホールディングを調整して完登。

わりと良いラインを見出したつもりでいたが、帰宅後に調べるとayashin616さんが登ってるラインのほうが良さげなラインだった。うーん、自分もこのラインを見いだして登りたかったな。グレードとか初登ラインがどうかではなくて、良いラインを見出すためのライン審美眼を磨きたいぜ。

湯河原トラッドⅡ

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湯河原正面壁へトラッドクライミングに行ってきた。パートナーはM坂氏。前回「No1ルート 5.10c」を登ったので今回は「小ハング左凹角ルート 5.10d」でも登ろうかなーという目論見。

 

No3ルート 5.10a OS

まずはアップということで「ベビーピナクル 5.9」を登ってから「No3 ルート」を登る。クラックのサイズがワイドからフィンガーまでと変化に富んでいて面白い。快適にOS。

 

小ハング左凹角ルート 5.10d OS

そして本題のルートに取りつく。ハング直下でやや躊躇するがプロテクションを信頼して進む(一本目はケミカルボルトだしね)。不安定な体勢でアンダーを保持しながら苦しげにカムをを決める。ハングを超えて一息つくがそこからも全身を使うクライミングが展開され内容があって面白い。

お互いに一撃できたので一旦休憩。

 

ロングラン 5.10d 2p OS

長いルートがあるっぽいので偵察に行くとケミカルが打たれたカンテが目に入る。周辺にカムが決まりそうなリスがあるのでレトロトラッドできるんじゃないかとアイデアが膨らむ。一通り想定を話し合って、最上部の木をサミットに設定し登攀開始。

ところが早々にクラックが閉じてボルトルートに合流。再びカムが取れそうなクラックが出現するが既にテラスに到達、ピッチを切る。核心は超えたが上部ピッチもあなどれない。しかも高度が上がるほどに砂っぽくでワイルド。楽しいお気軽マルチだった。

 

コナン 5.9 FL

右壁に移動して少しだけ「スパイダーキッド」を冷やかしてから締めに「コナン 5.9」を登る。極めて快適。

最後に「小ハング右凹角ルート」をビレイして撤収。M坂氏のクライミングがしばらく会わないうちに劇的に安定していてびっくりした。プロテクションの判断もムーブの選択もスムーズで気負いがない。

正面壁の主要なトラッドルートは登れたので次のステップに進みたい。色々選択肢はあるけどやはり花崗岩、昇仙峡かな。