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ゲンセン館主人とDWS

 
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ディープウォーターソロ(以下DWS)、それはクライマーにとって逃れられない甘美な響きー。

真鶴岬の東側にはDWSのスポットとして有名な岩壁があります(すまん、有名は言い過ぎだ)。この夏、まだ一度も海に行ってねーぞと団体交渉を仕掛けてくるマイファミリーに対して「真鶴岬は海辺の生き物が豊富で磯遊びには最適なのだよ」と必死のプレゼンを実施。タフなネゴシエートの結果、WINWINな関係を築けたようです。
 
久々の東名をぶっ飛ばし、いざ岩壁を目前にすると5-6m程の高さ。岩質はおそらく城ヶ崎と同じ、層を重ねた安山岩。フリクションは非常に良い一方で、脆いホールドもチラホラ。

 
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波打ち際をトラバースし、ハングの下部からクライムオン。ガバホールドを辿り上部へ抜けるほどハングが強くなってまいります。下を見ると美しい海面がゆらめいてDWS感も最高潮。トップアウトすると下降が困難になるため、大きなテラスで登攀終了。
 
下降はダイブの所存でございましたが、意外に岸まで遠いとか、本当に水深十分にあるのかとか、案外高いじゃねーかとか、客観的事実を検討した結果、「登るより降りる方が高度なスキルが要求される。よって、より困難なスタイルを選択すべきなのだ」と判断し、クライムダウンによりカムバック。

 

メメクラゲ

 
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DWSを堪能した後はスイムタイム。この時期の海はクラゲの独壇場と相場が決まっておりますが、真鶴岬にクラゲの姿はなし。湘南あたりではカツオノエボシが多数目撃されているようで懸念を抱いておりましたが杞憂でありました。万一さされると命に関わる場合もございます。周辺には目医者しか無いかもしれないし。

 
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この日は波も非常に穏やかで、チョーナンと地元の青年団的若者達に混じって飛び込み&素潜り。若者達の日焼けに眩ゆさを感じつつも、「キミ達、女の子はグループにいないのかい(チッ」と思った事は墓場まで持って行こうと存じます。

 
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[その後、お昼寝タイム]

 

ゲンセン館主人

 
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そして潮を流しに湯河原温泉郷へ。

ふと立ち寄った「中屋旅館」は、満場一致で「つげ義春的温泉宿」の極地と言った風情で、いったいどうしてこれほどまでに、しなびた味を醸せるのかと感嘆するばかり。

湯河原のメインストリート(?)を一本奥に入った路地にひっそりとたたずんでおり、他にも古くからの温泉宿や湯治場。湯河原の日帰り入浴料が概ね千円であるのに対して五百円、実に半額という驚きのコストパフォーマンスもありがたい。

 
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門構えからしてただならぬ気配が漂って参りますが、意を決して潜入。後で知りましたが、100%天然温泉。事前に電話確認した際に子どもが居る事を伝えたら、なんと風呂の温度を低めに設定してくれる神対応をしてくださいました。

 
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宿泊可能ですが、是非、夜は盛り上がって頂きたいと存じます(稲川淳二的に)。