月別アーカイブ: 2015年4月

鶸萌黄

瑞牆オープン前の前哨戦という事でハットエリアに行ってきた。前日が二子だった事もあり、家族連れの完全ゆるふわクライミング。コッフェルをバックパックにぶち込み、「岩場のラーメンは中華三昧一択だよね!カップラーメンとか邪道だぜ!」などとのたまう始末。

でもって往路の運転はUE様の快適なドライビングに身を任せ、むにゃむにゃとまぶたをこすれば、あららそこは須玉のローソン。万に一つゲートが開いてるなら大面岩下に突入せんと黒森からアプローチを試みるが当然の閉鎖。おとなしくみずがき山荘へ。

登山道から見える範囲にボルダーが点在し、アプローチも近い。まずは「ハイボー」と紹介されているボルダーで遊ぶ。トポには「左のカンテで抜ける」とか書かれているが、左のカンテは悪い上に苔だらけ。しかも写真は右のカンテで抜けている。だが訓練された百岩読者である我々にとってこの程度の情報撹乱は序の口。

のっけからトポは無視して、右下部からSDスタートを試みる。既に登られてそうだが、ダイナミックにランジでテラスに飛びつける好課題になった。もちろんスタティックに登る事も可能だが、是非ランジで登っていただきたい。

 

 

鶸萌黄(ひわもえぎ) V0

 

IMG_1921鶸萌黄(ひわもえぎ) FA

 

その後、突如として掃除大会が開幕。ハイボーのスラブに張りついた苔を丁寧に取り除く。すると良さそうなスラブが出現。初登権を掃除大会主催者のワイフに譲る。快適なカンテと明確なフットホールドを辿るとドガバのお出迎え、そのまま何の不安も無くリップまで。多分ノーハンドでも登れるだろう。グレードはこのエリアの慣習に習うならV0と思われる。課題名は「鶸萌黄(ひわもえぎ)」

全く想定になかった開拓を堪能した後、周辺のボルダーを触っていると、これまた予想外の雨。ハング下で雨宿り&中華三昧。

結局雨は止む事は無く、濡れながら残りのボルダーを散策。最後に雨の影響を受けないチムニーで遊び、撤収。たかねの湯に浸かって返りました。しかし開拓は楽しい。これからのエンジョイクライミングの第一選択肢になるかも。

 

IMG_1971オロチ下のチムニー

 

liMeStone

IMG_1918

 

満開の桜が新緑に染まった広葉樹に点々と咲く長瀞を抜けて、こんにちは二子山、はじめまして弓状エリア、ハンパない染み出しっすね。

というわけで漸く初上陸を果たしましたは二子山、ご案内は江戸川橋のGIジョーことS木兄貴。

 

弓状エリア

 
祠エリアを一瞥したら早々に弓状エリア。日当り良好の南面に強傾斜の石灰岩が圧倒的なスケールで鎮座。まさに壮観。てっきり針葉樹のうっそうとした山腹に岩場があるもんだと思っていたら、目からウロコのスーパーロケーション。

前述のごとく染み出しはハンパ無いが、そんな事より一刻も早く、何でも良いから登りたい欲求が止まらない。荒ぶる鼻息を落ち着かせる暇もなく兄貴オススメの「高くのぼれ 5.10b」に取り付く。兄貴の「これは人の登り見たら意味ないヤツだよ」との言葉通り、核心部のブラインドホールドに一瞬戸惑うが冷静に対処。一年ぶりの石灰岩ルートだが、特にブランクは感じることなくOS。

 

 

Big momo 5.11c 2撃

 
IMG_1918

 
さて、本日は兄貴お目当て「ペトルーシュカ 5.12b」に参戦する予定だったが、壮絶な染み出し。その濡れっぷりたるや、コルネがヌルリと黒光りでセクシーパラダイス。弓状の下部に行くほどコンディションは悪く、兄貴のモチベーションも下降線。

個人的には11台も登りたかったので、テクニカルと噂の「ビッグモモ」にトライ。一手目からわりーよ。何とか止めて、3クリップ目までは快適に抜ける。そして核心に突入。奮闘するも謎が解けずテンション。トップアウトしてムーブ確認、時間を掛けて丁寧に謎を解いていく。石灰岩特有のダイナミックなムーブかと思いきや、スタティックなハイステップがキーとなった。

そして2トライ目、下部で足が切れるが立て直して核心に突入。パンプに耐えハイステップから体を上げる。ギリギリでリップを掴んでRP。内容の詰まった良いルートだった。

 

 

ペトルーシュカ

 
午後を回り風が吹き始めると、件のコルネがにわかに乾き始める。せっかくなので12台触らないとねーって事で兄貴に続く。既に11cを登った体にはキツい傾斜に1クリップ目でA0。その後も無数のムーブ選択肢に翻弄されながら何とか最終クリップに到達。ちなみにほとんどA0してしまった。流石に不甲斐ない。

そして核心。終了点直下が核心という、ドS展開を前に奮闘するが突破できず。右手ピンチが見事なまでの百万人ホールドと化し、世間のドM化を窺い知る事となった。

その後、中間部で発見したトウフックムーブを兄貴に試してもらうが、ドMとしてはビミョーとの事で採用してもらえず。

レストを挟んで2トライ目。A0クリップでさえギリギリになりつつ、粘りに粘って核心を突破。ドロップニーからピンチ取り、飛ばしてガバ。このムーブが下から繋がるか否かの判断ができないほどにヨレて終了。

来シーズンまでにドMスキルを磨き、次回の調教に備えたいと存じます。