月別アーカイブ: 2016年10月

ハードボルダー御開帳

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ここんところ「本気のファンクライミング」が主流でしたがようやく「本気のハードクライミング」を開始しました。舞台はもちろん瑞牆山大面岩下エリア。パーティはINO&スラビスタ

 

猫頭ントル 初段 RP

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植樹祭から遊歩道を歩いて大面岩方面へ向かう。途中で猫頭エリアでアップ。しかしガスっててシケシケ。

マントル課題をトライする条件下ではないが看板課題なのでやってみる。当然のようにリップのフリクションは悪い。更に濡れた松の葉が広範囲に積もっている。そういえば阿修羅で痛い目を見たのも松の葉が一因だった。

あまり執着心はなかったがスラビスタの助言のおかげもあって最後は踏ん切り勝負のマントル。本人も驚きのRPだった。

個人的にはメンタル系マントル課題だと思う。奮闘系やテクニカル系ではない。だから登れたんだと思ってる。SSKの「なまはげ」を登れた時が真のマントリスト初段ではないだろうか。

 

消費者

ガスが晴れてきた頃に未公開エリアを見学して大面岩方面。日当たりがよく乾いてる。このエリアは冬のコンディションが抜群。

昨年「べしみ」を登った後にトライした「消費者」と再会。本日の目標は一手目だか二手目のホールド取り。コーヒ淹れたりランチしながらトライ。指皮を削りつつも少しずつ感触がよくなり、ついに止まる。

と同時に人差し指から鮮血がほとばしる。はい終了。

ちなみに止めた後も厳しいムーブが待っている。消費者は継続できないので「限られた時間」を探ってみるがこちらの方が指には優しくムーブ的にも可能性を感じる。今度はこっちもちゃんと触ろう。

 

ネズミオン

「ガルーダ」っぽいということで意気揚々とトライしたがガルーダより圧倒的に意味不明。三人で仲良くスタート敗退。きっつー。

ちなみに裏面のクラック課題は快適でした。

 

ヒドラ

最後は山形エリアに戻ってスラビスタ執心の「ヒドラ」にトライ。オブザベーションでは「あのポッケ、余裕で届くっしょ」とか言ってたが、いざトライしてみると遠いのなんの。試行錯誤したが結局クライムダウン。

その後、テキトーにサジェストしたフットホールドがスラビスタにズキュンと刺さって猛烈にテンション上昇。最後の一手を繋ぐ鍵となり、一気に完登が見えてきた。提案者本人はソリューションで踏めなかったが、次回オゾンに変えたら踏める…はず。

 

雑感

というわけで意外な完登もあったが、その他の進歩も含め実り多い一日だった。そして、久しぶりのハードボルダーには楽しいと同時にある種の安堵感を覚えた。

それは、こういったクライミングに対する貪欲さを、自分はまだ失っていないということへの安堵感だった。

僅か一手、いや一手とも呼べない微細な動きであっても、それが解決の糸口や成長の証であれば肚の底から喜ぶことができる。そういったプリミティブな部分を再確認することができた。

今シーズンばまだ一ヶ月以上残っている。

 

御岳ログ

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ミケちゃんと「田中くん」「ネクロフォビア」をトライした。御岳で本気トライするのは久しぶり。

田中くん

到着時は「やや湿っぽい」くらいだったが、昼前から完全に結露。ここは裏御岳と同じくらいコンディションが難しい。

スタンドで初段か一級、SDで二段という話だったが割とスムースにSDからスタンドまで繋がった。スタンドの一手目となるムーブも乾いていれば問題ない。次回のコンディションによってはRPできると思う。問題はコンディションなのだよ。

ネクロフォビア

こちらは比較的乾いている。相変わらずどっかぶりが凄まじい。

三手目が遠く何度かトライすると届くようになったが足が切れる。足元に視線を残したまま動くと足は切れないがミートしない。距離は十分に出る。むしろ出過ぎ。というわけで、距離感を磨いて足元を見たまま動くか、三手目を見て足元の意識をキープするか、いずれかを選択する必要がある。ノールックがかっこいいので前者を選びたいが果たして…

豚の鼻 一級

最後にワークアウトがてら「とけたソフトクリーム」で遊ぶ。なんとなく「豚の鼻」って課題があったよねと遊んでいたら登れた。一級らしい。ごちそうさまでした。

キッズボルダー開拓

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小僧クライマーズを連れて瑞牆キャンプへ行った。今秋初のキャンプ&クライミングである。

植樹祭広場でスラビスタと雑談したのちハットエリアへ向かう。植樹祭周辺より人気が少なく手付かずのボルダーも豊富。

まずはケロケロ岩のスラブでアップ。V0ならノッチは問題なく登る。ソーメイはスタートでまごつくがほどなく解決。

続いて入門岩。V1マントル課題を典型的なアザラシマントルで抜ける。V2は指が痛いっつーことで早々に見切りをつける。久しぶりのボルダーをノッチは自由に楽しんでいる様子。一方ソーメイは水晶探しに精を出す。

 

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移動してガンダーラまで上がる。「山ガール」をトライしながら周辺のボルダーを探す。大小様々、フェイスからクラックまで豊富に存在するが脆さや下地など、なかなか条件が揃わない。

 

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幾つか掃除してみたが結局ガンダーラ真下に位置する激低なスラブを掃除して登る。SDスタートは離陸までこぎつけたが初手が止まらず。是非解決してほしい。

一方「山ガール」はリップまで到達するもスイートスポットを逃し粘ったがフォール。その後、先客のクライマーさんが移動してしまったのでノースポット。最上部からランディングの倒木へとフォールしまくっているとノッチから「父さん、それ一人でやる課題じゃないんじゃないの?」と至極真っ当な意見を頂戴する。返す言葉もございませんとばかりに「ダイヤモンドゆかい」「やっこだこ」を登って本日は終了。

 

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植樹祭に戻りキムチ鍋を食べて9時くらいには川の字で就寝。

 

二日目

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翌日もハットエリア。植樹祭で二週連続SAT6先生と会って雑談。

穴課長まで上がって「穴会長」をトライしながら周辺のボルダーを探す。林道下に程よい高さのボルダーがあるがどれも苔が激しい。適当なスラブ課題を設定して苔ダリング。これはこれで楽しい。

 

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その後、左手ルンゼのテラスに小振りだが苔の全く付いていないボルダーを発見。ノッチは指皮完売により戦線離脱。ソーメイとムーブを探り少しずつ手を進める。当初は足が切れ切れだったがトライを重ねるごとに安定感UP。リップまで進みマントル体勢に入ったがヨレて完登ならず。これも是非完登してほしい。

 

穴会長 V8 RP

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さて、今回の本命課題の一つでもある「穴会長 V8」はガバポッケ取りが気持ちいい。当初は悪いホールドからの飛び出しに怯んでいたがホールディングと足位置の調整で解決。スタートからの数手を試行錯誤したのち本気トライ。上部でややまごつくが無事にRP。

一人でじっくりとムーブを解析しつつ、上部は未知のまま完登。出来すぎなんじゃないのっていうクライミングだった。

 

臍 FA(?)

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その後、林道下にある顕著な大穴からスタートする課題を登る。体感V3かな?

初登だと嬉しい。

 

ジュゴン 初段 RP

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植樹祭でテントを撤収してお蕎麦で昼食。最後は小クジラ岩で〆。

ソーメイは完全にチャンバラモードだがノッチはスラブなら登りたいと課題探し。簡単なスラブを登ったあと、何故かワイドクラックを登ることになる。大奮闘の末にFLに成功。完登後の彼の言葉は「二度とクラックはやらない」であった。

ジュゴンは過去に何度か触っていたがスタートがしっくりこないまま封印となっていた。今回も触り始めは同じような印象だったが左手のホールディングで一気に解決。気持ちよく初手を捉えてRPすることが出来ました。

 

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帰りは「おいしい学校」でお風呂に入ってさっぱり。境川でジェラートを食べて男三人による秋の開拓祭りは幕を閉じた。

 

 

デザートソング

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初めて「デザートソング 5.12a」をトライしたのは3年前くらいで、「大五郎 5.11a」をRPした日のことだった。「トライ」したと言っていいのか怪しいくらい何もできなかったと記憶している。「大五郎」のダメージを言い訳にしたが、細かい足置きや磨かれた石灰岩への対応、高さへの恐怖心、ムーブの引き出しのなさ、およそ思いつく全ての要素が足りず1クリップ目で音を上げたのだった。

その後、瑞牆を始めとする花崗岩ボルダーに魅了されると同時に、フリクションとは無縁のような河又には厭なイメージばかりが重なっていった。

しかし先日、3年ぶりにトライした「デザートソング」はあっさりとムーブが解決し、最初の本気トライで核心を超えるに至った。核心のスローパーはデュアルテクスチャかよってくらいにツルツルだったが怯むこともなく、高さやクリップへの不安もなかった。むしろケミカルボルトのおかげで安心感が勝った。

ボルダーやルート、トラッドやマルチなど、色々なクライミングに取り組んだ成果だろうか。3年という時間の重みを感じた。

 

湿度90%

天気予報では晴れ間も見えるとのことだったが、名栗の山間は霧が立ち込めててジットリ。お約束のような展開をミケちゃんとボヤく。軽くアップしてドローセット。厳しいムーブはほぼ無いが終盤の一手にやや不安が残る。足位置を確認して本気トライに備える。

その後、ミケちゃんの「モスグレイハンド」ドローセットをビレイ。核心をあっさり抜け、そのまま完登しそうな雰囲気だが焦らずムーブ確認に徹する。本人曰く「またチョークアップわすれてたー!」ってことでまだリードにはちょっと緊張気味。確かに呼吸が浅いような気もする。

で、早々に本気トライ開始。順調に核心に進むが左手が滑る。なんとか突破するがギリギリ。荒い息を整えて後半に突入。懸念事項だった一手を強引にデッドで止めるも予定外の足切れ。最終クリップをこなし残り2手と迫るが頭からムーブがすっ飛んで何故か正体ハイステップで突っ込む。んごーとフォール。はい、しょっぱい。他人にアドバイスする前に自分のクライミングを改善しろってことですよね。

 

最適化

というわけで久しぶりにガッツリハングドック、丹念にムーブを探ることにした。2015年の秋シーズンからオンサイトやグランドアップ、ミニマムトライに拘って、時には「手垢にまみれたムーブで登って嬉しいのか?」とまで言ったり言わなかったりしていたがここで宗旨替え。

するとまー楽しいのなんの。微妙なフットホールドの調整でホールドがぐんぐん近くなる。チョックーアップのタイミングやムーブの緩急など繊細な微調整を積み重ねた結果、飛躍的に完成度が高まる。ホールディングに関しては新たな発見はなかったが、全体の流れや些細な足位置を探求するのは本当に楽しかった。

そしてミケちゃんの「モスグレイハンド」完登を見とどけて本日2回目のトライ。チョークアップから核心のシークエンスを一気につなげレストポイントへ。ムーブはスムーズだったが前回トライの疲労もあってより一層息が荒い。ゆっくりとシェイクを入れ後半に突入。件の一手をスタティックに止め最終クリップをこなす。冷静に最後の2手を繋げて無事完登。久々に煮詰めたムーブは絶品であった。

 

ワークアウト

残った時間はお楽しみタイムで「ディレティッシマ・ドラゴン」。石灰岩といえばジムナスティックなムーブを連想させるが、意外にも花崗岩ライクな立ち込み系。ボルトの間隔も心意気を感じる距離感。これこそハングドックせずに登りたい。こんなルートがあるとは思いもしなかった。河又のことを知ったつもりで全く知らなかったんだなーと反省。僕が知らないだけで奥多摩の岩場にはまだまだ驚くべきルートがあるんだろう。

グランドアップの充実感も、ハングドッグの没入感もどちらも等しく楽しい。また一つ、自由にクライミングを楽しめるようになった気がします。

 

キバドン

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マルチピッチでボロ雑巾のごとくヨレ切った体に鞭打ってソーメイ&スラビスタと瑞牆ボルダー。

ちなみに前日は22時東京帰着からの翌朝5時発で植樹祭にとんぼ返り。駐車場でSAT6先生に出くわすとゾンビ状態の僕を見て苦笑い。「まあ今日はキッズ課題の開拓なんで〜」とか言って別れる。

 

花畑エリア

まずは皇帝岩から花畑方向へ手頃なボルダーを探す。小学2年生には少し高い気もするが簡単そうなスラブを掃除して登る。トップアウトした後ポケットに手を突っ込むので厳重に注意。続いてすぐ近くのスラブを触るがこちらは足が細くて大きめのキッズシューズでは乗れないようす。しばし粘った後、諦める。

 

キバドン

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再びボルダー探し&沢の水堰き止め大会。グリーンロージあたりまで探しに行くが良い物件が見つからず。戻ってくると小ぶりな三角ボルダーを発見。掃除済みなのか南面が綺麗。こんな小さなボルダーを誰か本気トライしたのだろうか?確かめる術はないが一気にモチベーションアップ。右カンテから左上するラインを探る。初めのうちはスメアが滑りまくっていたが徐々に精度が上がる。スタートの手順やらトウフックやら諸々の最適化の結果、めでたく完登。

すでに登られてる気もするが、この課題を本気でトライできるのは小学低学年までだと思うので初登っつーことにして「キバドン」と命名。名前の由来は牙にような形から。そういえばSSKに「牙王」という故吉田氏の課題があったなーと思いを馳せる。

 

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首尾よくソーメイが成果をゲットした後、「花畑」から沢を挟んだ対岸にあるハイボルダーを登る。右面のフエコ2個を使ってスタート、凹角に入ってトップアウト。すでに登られていると思うがチョーク跡はなし。下地の都合上、ノーマットでトライ。マントルは初見だとちょっと緊張する。

 

 

ヤマナシ県エリア

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昼食後は秘密基地作り&「ガルーダ」。スラビスタは「十五夜」をトライ。ヨレ具合的に離陸が精一杯のガルーダは進展なし。秘密基地作りに飽きてきたソーメイと再びボルダー探しに出かける。山形県エリアから大面岩方面へ100mほど移動したあたりを探索。誰かが「ヤマナシ県エリア」と呼んでいたがいい加減ややこしい名称をなんとかして欲しい…

すでに掃除済みの魅力的なボルダーが点在していたが、ソーメイは自分で見つけて掃除したのち初登したいと譲らない。意識たけーな。

結局、ほどよいボルダーを見つけ掃除&トライを開始する。だがどうにも脆い。粘って作業を続けたが終いにはごっそりとホールドが剥離したので断念。先ほどの掃除済みボルダーに戻る。

 

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顕著なバンドからスタートし、当初はダイレクトに上部に抜けるラインを探っていたがリップがやや遠く苦戦。トラバースラインに鞍替え。中間部のコケ帯はあえて掃除せずにコケダリングが楽めるワイルドなラインだった。ゴールもトップアウトではなく潅木という自由な発想テンコ盛り。身長130cm以下の方にオススメ。

その後、沢筋を上って大きめのボルダーを数個確認、どれもすでに登られている様子。今度はヨレてない時に来たい。

 

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結局夕暮れまでしっかり遊び植樹祭に戻るとSAT6先生がちょうど帰るところ。「え、結局この時間までいたの?」とまたしても苦笑。今度はカサメリ行きましょうと約束して我々も帰路に着いた。

 

秋のマルチピッチ

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瑞牆の名作マルチピッチ「ベルジュエール 5.11b 10p」に行ってきた。

「行ってきた」という言葉から察せられる通り、オンサイトやレッドポイントではなくあくまでもトップアウトである。瑞牆の厳しさを全身で味わってきたんだぜ。

 

最低気温零度

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当初は10月頭を予定していたがずれ込んで10月も3週目。すると天気予報では最低気温0度、午前8時でも4度とかいきなりの冬模様。厳しい登攀になることを予想しながら備えた。

蓋を開けてみるとさすがに0度ってことはなく、5-6度だったが依然として寒いことに変わりはない。アプローチで暖まった体も登攀準備を整えているとすぐに冷えてくる。1ピッチ目の出だしを往復してとりあえずのアップとする。

そして1ピッチ目5.11bに取りつく。果敢にもオンサイト狙いである。気合い十分だったが中間部でしょうもないスリップをやらかしてフォール。寒さでフットホールドを捉えきれなかった。そのままフリーで抜けるが核心部と思われる部分でさらにフォール。結局2テンションでトップアウト。

 

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トラッドスタート

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2ピッチ目5.10aからトラッドが始まる。とはいえショボくれたピトンを頼りにスラブを進む痺れるピッチ。気温はまだ低く肝を冷やしながらS兄貴が抜ける。続いて3ピッチ目は潅木の生えた歩き混じりの5.7。

 

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そして4ピッチ目5.9は最後にスッパリと綺麗なクラック。一見簡単そうに見えるが若干斜めに進むクラックと最後のシンハンドに苦戦。落ちるかと思ったがなんとかオンサイトに成功。

 

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白クマのコルを挟んで5ピッチ目5.10a、大フレークをS兄貴が大胆なランナウトで抜けていく。フォローは回収が厄介。

そして悪名高い5.8チムニー。この数ヶ月、このピッチが放つ圧迫感を常に感じながら過ごした。「やばいと思ったら早めに諦めます」と告げ#6を持ってチムニーへ向かう。下から見上げるがチョックストーンでよく分からず、中間部にあるというリングボルトも見えない。

意を決してチョックストーンへ上がると意外にも快適、リングボルトも見つけることができた。だがもちろん錆びている。黒ずんだリングボルトにクリップしずり上がる。

チムニーは少しづつ狭くなり身動きが取れなくなっていく。ロープの流れが悪くなるがチムニー奥に#6を決めてT字スタックやらチキンウィングやら、本で読んだだけのジャミングを試す。もちろん全く効いてこない。

すでに疲労困憊、荒い呼吸をなんとか整え分速数センチで這いずりあがる。メットが引っかかって首を回すのも一苦労。脱水で足が攣りそうになるのを必死で誤魔化す。もっとチムニーの練習をしておくんだったと心の底から反省した頃にようやく上部チョックストーンに到達。ガバだが激しい疲労感から必死でマントル。いやー奮闘した。

 

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完全に出し切ったがまだ終わらない。ブッシュ帯を経て8ピッチ目5.10bは先行きが見えない左上クラック。脱水気味の体にザックが重くのしかかるが見上げると青空がどこまでも高い。最後は岩稜歩きを経て5.8をバテバテで超える。

 

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終了点から眺める大ヤスリ岩がなんつーかH.R.ギーガーのクリーチャーみたいだった。

 

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簡単には登らせてくれないとわかってはいたが予想を上回るハードワークで、植樹祭を6時に出発して帰着は17時。クライミングで11時間行動なんて記憶にない。

さて、次はもちろんレッドポイントを狙いに行くのだが色々と改善点も見えた。装備に関してはもう少しギアを減らそう。クイックドローとマイクロカムは減らせるはず。反対に水は一人750mあったほうがいい。終了点は把握できたので以外と時間のかかったピッチ間の連携は短縮出来るだろう。今回は花崗岩からやや離れていた(最後に瑞牆に来たのが一ヶ月以上前)ので、次回はもう少しこまめに花崗岩を登ってから挑みたい。とはいえその辺は冷え込み同様、お天気次第なんだよな。

いつかサラリとレッドポイントできるように励みたいと思います。

地蔵岳

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キッズの引率で鳳凰三山の一角、地蔵岳に登った。初日はドンピシャのタイミングで雨雲をかいくぐり雨に濡れることなく鳳凰小屋まで。翌日は秋晴れの中を山頂まで。下山後は御座石鉱泉でひと風呂浴びて帰りました。

 

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[道中で見つけたベニテングタケ]

 

 

御座石-鳳凰小屋

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どんよりしているが雨は止んでいる。午前中はパラリと降ることもあったが午後は少しづつ青空も見えはじめる。

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小学2年と3年の彼らは非常に健脚。終盤こそダレ始めていたが疲れというよりも飽きてきたという印象。良くがんばりました。

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山小屋初体験だが彼らの適応力はたくましく早々にトランプをはじめる。夕食後は全員即爆睡。

 

 

鳳凰小屋-地蔵岳

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快晴で迎えた二日目、頂上へ向かう。下山体力温存のためパーティを分け、頂上へは3名。

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賽の河原に出るとやや曇り気味。太平洋側は雲海も見える。適当にボルダーを登ってみるが風化が激しくホールドが乏しい。

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地蔵岳頂上から甲斐駒が近い。

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秋雲と北岳。

 

 

賽の河原ボルダー

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オベリスク登攀へ向かうがフィックスロープが無い。ハンドジャムの効きは最高でグレード的には5.7-5.8くらいと思われたが下降がヤバそうなので断念。

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ボルダーを探して賽の河原をさまよう。

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岩は美しくロケーションも最高だが前述の通り風化が激しい。

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魅力的なラインも近づいてみるとボロボロでガバホールドがごっそりもげたり。

とは言えこのロケーションで1本でも登れたのでそれなりに満足であります。

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下山は無雪期グリセードでダウンヒルを楽しむのでした(翌日筋肉痛で大腿四頭筋死亡)

 

シケた秋の過ごし方

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毎週のようにしっけしけなので御岳とか河又に足を運んでいる。9月上旬に策定したロードマップでは花崗岩にかじりつきまくって魂を震わせる課題たちと蜜月している想定だったが、天気ばかりはどうにもならない。ここ数年、御岳とか河又は主に混みすぎが原因で足が遠のいていたが改めて訪れると割と楽しい。フリクションってなんだっけと言わんばかりのスリッピーなスローパーやフットホールドもこれはこれで好きと思える。

発電所エリア

御岳発電所対岸の小ぶりなボルダーをミケ、和尚、サイトー氏らとトポに拘らず遊んだ。岩を見て登りたいラインを決めて遊べるようになったんだなーとつくづく思う。カンテをSDで抜けるラインが特に面白かった。

モスグレイハンド 5.11d RP

去年グランドアップに拘って下からムーブを作っていたら居合わせたクライマーから「そのムーブであってますよ。そこから先は〇〇で…」とまさかのネタバレになった課題。いや、親切心からなのは分かってるし河又という場所柄、そういうもんだとは思うんですが…。というわけで今回はガッツリハングドックしてやりましたよ。ええ。おかげで正解と言われたムーブより省エネムーブを開発。

その後、「デザートソング」にトライ。限定がどーだとかありますがとりあえずそれっぽいやつは触らず。初見でムーブはほぼ解決したので満を持して2トライ目。調子は悪くなかったが核心手前で左手が攣る。痙攣する指と前腕を騙しながらクリップ、さらにムーブをつなぎ核心も突破。あと1手でガバだったがフォール。悔しいが水をこまめに飲まなかったのが敗因だろう。その後レストを入れてトライするがヨレが色濃く持ち越し。順番待ち核心のこのルート、果たしてRPできる日は来るだろうか…