官能的クライミング

 
S0249455

 
憂鬱な天気予報と睨めっこの末、僅かな勝算に賭けたのは那須塩原。ご存知、「バベル」「カタルシス」「ハイドランジア」などワールドクラスな課題がひしめき合う彼の地で出会ったのはニューワールドをオープンする官能的エクスペリエンスだった。

 

初上陸

高速で雨がパラついた時にはやはり負け戦かと落胆。ところがICを降りると降雨の形跡はなし。東京からジャスト2時間で塩原に到着、めっちゃ近い。瑞牆、小川山より一時間位近い気がする。もはやご近所と呼んで良いレベルではないかと。

初上陸なのでまずは野立岩を詣でる。下地はほとんど水没、というか川になってるので早々に撤退、後悔岩でアップ。

 

後悔3Q

コバちゃんにスタートホールドを教わり2手3手と進めるがなんだか悪い。コンディションのせいなのか岩質のせいなのかフリクションが微妙。チャートや石灰岩のようにツルツルではないが、かといって花崗岩ほどの手応えは無い。なんつーかネットリした感じ。とりあえずリップをはたく所まで進むが保持できずフォール。

コバちゃんからは「フラッギングでリップ取るはずなんだけど一年前だからワカンネ」と有り難いお言葉。しかしフラッギングのバランスがどうにも良くない。当のコバちゃんも同じところでフォールする始末。「やっぱ塩原はカラいっすねー」とか言いつつ隣の「センターマン2Q」に浮気する機会を伺う。するとそれまで無視していたカチが実は優良株たっだことが発覚。試してみると圧倒的にバランスが良くなりさっくりRP。コバちゃん、アンジェラも目出度くRP。んーでもやっぱ辛いわ。

 

センターマン2Q

浮気する事無く、正々堂々決着をつけた我々は隣のセンターマン2Qにトライ。するとあっさりフラッシュ。グレーディングが謎過ぎると思ったが、ソレをとやかく言うのは野暮と言うもの。官能的で有るには紳士で無ければならない。

その後、「後悔カンテ 2Q」を触ったり「千 初段」を記念受験をしていると、コバちゃんから「エロンチョ触ってみようよ、でゅふふふ」と執拗熱烈な勧誘を受けたので「なんだよエロンチョって」と思いつつ移動。しかし、そこで私の見た物は衝撃の一言であった。(一部、表現は誇張しております)

 

エロンチョ

それは一見するとのっぺりした「奮闘系マントル課題の岩」だが、驚くべきはそのスタートにある。リップから半歩下がった岩棚に立ち「地ジャン」で碁石の様なスラブに「軟着陸」するのである。もちろんその後はマントルを返してトップアウトだが、この「軟着陸」が圧倒的濃度を誇る。ダイナミックかつ繊細なムーブは寸分違わぬ精度を要求し、止まりそうで止まらないフェースはもどかしくも、トライを重ねずにはいられない。そして特筆すべきはその官能的体勢だが、これ以上を語るのはよそう。是非、その目と体で体感してほしい。

この課題を説明するのに「マントル」や「地ジャン」、「一手もの」といった言葉は意味をなさない。「サイファー」や「フィギュア4」が特定の課題と密接な関係にあるムーブであるように、「エロンチョ」は「エロンチョというムーブ」を生んだというのが正しい理解であり最大の敬意だろう。そして「サイファー」、「フィギュア4」が後に普遍的なムーブとなったように「エロンチョ」もまたそうなるだろう。近い将来、「あそこのムーブが解決できなくて…」「あ、あそこエロンチョだよ☆」という会話を我々は耳にするに違いない。

 


[地ジャンだけではなく土下座マントルもポイント高し]
 

後悔カンテ 2Q

エロンチョ完登により初段完登に匹敵する充足感を得た所で「後悔カンテ 2Q」をRP。コバちゃんも目出度くRP。後悔岩の中ではこの課題が最もムーブに富んでいると思われ。自分的三ツ星課題。次はSDバージョンを登ろう。
 

 

Dライン 3Q

締めはランジ一閃。リップが強烈にヌメっていたが気合いでトップアウト。そのままリップをクリーニングし、コバちゃんにバトンタッチ、その後粘ってRP。


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