意識高い系クラック

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日本が世界に誇るグローバルなシークリフ、城ヶ崎にてクラックリードデビューしてきました。

フェイスに逃げることなく、ジャミングとプロテクションスキルのキャッチアップに勤しみ、NPフォールのイニシエーションも済ませ、遂にトップロープとリードのギャズムを越えることに成功、感無量であります。

これでクラッククライマーを名乗っても許されるでしょうか…あ、とはいえギア類はS兄貴とH氏の全面的バックアップによるものなので経済的依存度は100%。両氏には全力でリスペクトであります。

 

カラス 5.9+ FL

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前回は爆風吹き荒れる「あかね浜」だったが、今回はポカポカ陽気の「オーシャン」。前回同様トップロープでアップと思いきやS兄貴が「リードでいいんじゃね?」とフランクにサジェッションするのでアップもなしに人生初クラックリードトライ。

ジャミングでクラックとがっぷり四つ…と思ったがそもそもクラックムーブは一部分だけ。ドキドキしたが無事フラッシュ達成。

 

ボクサー 5.10a FL

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お次は隣りのフィストサイズにトライ。フレアしたクラックに乏しいフットホールド。予想通りクラックに到達すると足が決まらない。フィストの効きが甘く、動きが制限される。次のジャムを極めたいが手順が悪いのか体勢が悪いのか、どうにも体が上がらない。

結局、クラックのエッジをガストンで耐えてガバ取り。そして完登。

フェイスのホールドには頼らなかったが、果たしてクラックムーブと呼べるのか…。5.10aのクラックを5.10aのクラックとして登れなければ瑞牆のクラックマルチは登れないだろう。

完登はうれしいが、更なる高みを目指すため今一度ロードマップを確認するのであった。

 
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ミストレル 5.9+

先ほどの反省を活かすべく、がっつりジャミング指向を肝に銘じてトライ。

下部パートを抜けテラスから核心部の凹角クラックへ。予想より傾斜があり悪い。足も決まらず左フェイスの魅力的なカチホールドがこれでもかと誘惑してくる。何度もカチに手が伸びそうになるが、その度に「いや待て待て、そうじゃないんだっ」と自制をかける。

いったいなんのプレイだろうか。

だが結局どうにもならずカチへ。ところが煮え切らない意識高い系が災いしてか、あっさりフォール。キャメロット#1だけが優しく私を包容してくれた。

その後、あーでもないこーでもないとムーブを探るが一向に解決せず。クラックムーブのボキャブラリー不足が露呈することとなった。しかし、ブレイクスルーは唐突にやってくるもの。期待値最底辺のフットホールドに足をあげると、あら不思議。

手も足もバチ効きであります。

ムーブ探りの影響でヨレヨレだったが、なんとか粘ってトップアウト。充実の登攀であった。

 

恐竜クラック 5.9

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最後に「しりいだし」に移動して恐竜クラック。

ここでもS兄貴は「OSやってみたいなら止めないよ?一生に一度のOS権だからね。俺は何にも言えね〜」とアグレッシブな姿勢を崩さない。入念にオブザベーションした結果、番手の大きいカムが使えると判断し、望むところとOSトライ。

下部に#5をキメて、左上パート出だしに#2をセット。徐々に広がるクラックをたどり#5をキメる。フットジャムとのコンビネーションで抜けようとするが、ここでクラックの洗礼、「カムが邪魔でジャミングスペースがない」に陥る。

何とか体をくねらせ核心に到達、#4をキメる。更にもうひとつ#4をねじ込むがそこからのムーブが謎。クラックムーブに拘らず強引に抜けようかと思いもしたが既に疲労はピーク。足掻くだけ足掻いてフォール。

#4は涼しい顔で墜落を止めてくれた。

その後、粘ってはみたがNPでハンドドッグは気持ちがフワついて集中出来ず。一旦トップアウトし、トップロープで解決。流石に体力が限界のためRPは諦めて回収に入った。だがここでロープスタック。頭上に月が輝きだす頃になんとかA0で登り返して回収に成功。ヒヤヒヤだった。

というわけで非常に充実感の高いクラッククライミングを堪能しましたが、とにかくクラックリードは楽しい。もうトップロープには戻れないと実感したのであります。

 


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