カテゴリー別アーカイブ: トラッド

ムーブメモ

雨月

  • 右手右足で手に足クロスヒール
  • 右手、悪いカチを刻む
  • 左手、さらに悪いフレークカチを保持って右足に乗り込んでいく
  • 左手、甘いカンテ状を抑える
  • さらに右足に乗り込めば多分リップに届く

熊岩フィンガークラック10c

  • 小ハングまではエイリアン黄、緑、ナッツ
  • 小ハングアンダーにC4#.4が決まるが回収注意
  • レイバック気味に上がる
  • ハンドサイズからはクラック右を利用
  • 上部はレイバックで快適に抜けられる(はず)

セルベッサ

下部ハング

  • テラスから左手インカットカチ、右手たるいカチでトラバース
  • 左手、薄いピンチホールド
  • 右手、やや高いサイドアンダーから足あげて左手カチへ
  • 左手、飛ばしでガバ
  • 右足、ハイステップから右手、サイドガバ
  • クリップ
  • 足位置調整して左手、ピンチポッケ
  • 左手、飛ばしてスローパ。スローパ上部の窪みに2&3番指を効かせる
  • 腰を落として右手、ピンチポッケへ寄せ(悪い。もっといいムーブあるかも)
  • 左手、ガストンカチ。右手、一気に上部ガバ
  • ハング左側の良いホールドでクリップ

上部ハング(うろ覚え)

  • ハング最下部のガバでクリップ
  • 戻ってレスト
  • 再びハング最下部のガバ
  • 左手、サイドガバ。足位置調整
  • 右手、アンダーポッケ中継(中継しないほうがいいかも
  • 右手、ガバ上部までデッド。左手マッチ。足位置調整
  • 左手、遠いリップ直下のガバへデッド
  • あとはよしなに

下部ハングは1try目にhangdogで解決。最適化の余地はあるだろうな。上部を探らずRPトライに挑むと、予想以上に遠くて撃沈。個人的には未知の要素を少しでも残したいのでこの判断は支持したい。あえて江戸川橋的な表現をしてみると下部ハングは◯ッシー課題で、上部ハングは岩◯課題な塩梅。また行きたい。

B1ハング

  • ハング下 C4#1
  • ハング上スリット Nシルバー
  • ハング上ガバ上部 エイリアン黄色
  • 確信手前のカチピンチ上スリット Nゴールド
  • 右手甘いかち、左足ハイステップ、右手クラック、右足クロスステップ、右腰つけて立ち上がる、左手カチ、右手ガバ

鷹見岩南山稜

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カサEさんと鷹見岩南山稜を登った。当初は鷹見岩ー大日岩ー五丈岩をオープンビバーグを交えて継続する、という野心的なプランだったが天気やらなんやらで日帰りにダウンサイジング。とは言え山っぽいクライミングができてめっちゃよかった。

 

アプローチ

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瑞牆山荘から富士見平小屋を経て鷹見岩分岐まで。およそ1時間。カンマンボロン、大面岩、小面岩を真南から望む。新鮮なアングル。

鷹見岩のコルから右斜面に下る想定だが、不明瞭なので偵察。鷹見岩岩頭までハイクアップして他に選択肢がなさそうなので、コルから右斜面に降る。100m-200m下った辺りでケルンを確認。確信を得て進む。一般登山者の道迷いを防ぐため、あえて分岐付近は不明瞭にしてるのかな?

 

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取り付きの洞窟まで予想より下りが長い。およそ40分。トレースが薄くなるとケルンが現れるので迷うことはなさそう。

 

1ピッチ 5.10

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11:20から登攀開始。カサEリードでスタート。洞窟内は湿っぽいが濡れてはいない。おそらくコンディションは良さげ。1ピッチ目としては辛そうなムーブを抜けていく。

フォローはこれまた大変。バックパックが挟まって身動きがとれない。心拍数急上昇。終了点への胎内くぐりを土下座ムーブで抜ける個性的なピッチだった。

 

2ピッチ 5.10

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空へと続くような凹角ハンドクラックをパワフルに登っていく。めちゃくちゃ快適…と思っていると、おや?カム少なくないスか?振り返ると遥か足元にちょっと多めにカムが決まっている。残り4-5m。クライムダウンできなくもないが危うい。余った#3を真横にゴリ押しで決め、なけなしの#0.4を慎重にセット。ガバとはいえ緊張感のあるランナウトをこなす。

小テラスに這い上がりほっとするのも束の間、その先のスラブも手強い。むしろグレードはスラブにつけられている気がする。体感5.10bから5.10cかな。もっといいムーブがあるのかもしれない。なんとか押し切ってOSを達成。

このピッチだけでも十分な価値がある三つ星ピッチだった。控えめに言って最高。

 

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photo by kasai

 

3ピッチ 5.8

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脆い出だしから張り出したアンダークラックをたどる。簡単だけどこれまたバックパックがつっかえる。

 

4ピッチ 5.7

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簡単なチムニーを超えて岩綾歩き。このピッチはコンテで通過。右手に大日岩を望む。

 

5ピッチ 5.10-

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ハイライトとなるピッチ。序盤のトラバースでまごつくがとりあえず抜ける。チムニーを渡ってからは快適。最後のワンポイントがバランシーで面白い。壁が寝ているので高度感はあまり感じなかった。

 

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5,6ピッチ全景

 

6ピッチ 5.10-

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photo by kasai

 

最終ピッチ。雨雲に焦りつつスタート。絶妙な感覚でホールドがつながっていく。ボルトがなかったら相当頭を使っただろう。ルートファインディングが楽しいピッチだった。雨に降られることもなく一坪テラスへ。

[追記] インシデントレポート

このピッチで1ピン目のドローが脱落した(上記写真でドローのかかっていないハンガーが確認できる)。
原因は以下と考えられる。

  • ドローを上下逆に設置したため、ハンガー側のビナが回転防止ラバー付きだった
  • トラーバースによるロープの流れでドローが回転
  • 2ピン目クリップ時のたぐりよせでゲートがハンガーに接触して脱落

2ピン目でたぐり落ちた場合、スラブとはいえ墜落係数は1を超える。重大事故となったかもしれない。
改善策は以下。

  • ドローをギアラックにセットする際、上下確認を行う
  • ドローをハンガーにセットする際、上下確認を行う

特にギアラックにセットするときはあまり意識していない気もする。ダブルチェックが好ましいが現実的にどこまでできるか…

badclipドローが上下逆にセットされている

 

7ピッチ 5.10(?)

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photo by kasai

 

おまけその1。岩綾歩きを経て10mほどの垂壁に出る。トポに書かれているラインを雑に探して取り付く。脆い凹角から薄被りへ…薄被りとか書いてたっけ?

剥離しそうなホールドをテストしながら抜けていく。思ったより傾斜を食らう。被りを抜けると多少安定するが表面の粒子は相変わらずボロボロ。抜けが読めないが#2を決めて突っ込む。登れてよかった。

 

8ピッチ 5.8

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おまけその2。更に岩綾歩きを経てヘッドウォール(と呼んでみたい)直下の左上クラック。抜けると正に岩頭。気持ちよいフィナーレを迎える。

 

Stats

  • 瑞牆 山荘 8:40
  • 鷹見岩分岐 9:45
  • 下降 開始 10:20
  • 取り 付き 11:00
  • 登攀 開始 11:20
  • 一坪テラス 15:10
  • 鷹見岩岩頭 16:30

 

雷帝

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超絶久しぶりに瑞牆でクライミング・キャンプをした。

ボルダーシーズンはそろそろ終盤って声も聞こえてくるが木々の緑はそれほど濃くなく、気温も15度以下。こりゃ梅雨が来るまで遊べるんじゃねと思いつつ、アップのために猫頭エリアへ行く。

猫頭ントルの右カンテを登って右隣の岩に移動。まだ雪の積もってる時期に少しだけ触った初段を打つべく前に立つと…びしょびしょ。誰だ梅雨までとか言ったやつは。カンテ挟んで左フェイスは乾いていたのでカチ課題を登ってアップ終了。

雷帝

ずいぶん前に2,3時間トライした際、なんとなくムーブはできていたので今日は最適化して繋げるだけ。まあそう考えて上手くいった試しはほぼない。加えて今日は初手のアンダーがどうも湿気っぽい。いや、前回もそうだった気もする。

トーやらヒールをかけてるとなんかいい感じになってきたので初手、二手と繋ぐ。さて、、こっからが本題。足位置をいろいろと調整してデッド。デッドの強度はまあ耐えられるんだが足さばきが辛い。あとはもう気合だな。と思ってたらトーラバーに穴。おい。

ここで上部大丈夫なんかな〜みたいな気分が湧いてきたが、普段エラソーなことを言ってるので探るのはやめて時が満ちるのを待つ。

久しぶりにがっつりシークエンスを脳内再生してスタート。穴の空いたトーラバーも問題なく自分的核心の足さばきをこなしてデッド。止まった。そして上部へ。ちょっと緊張感のあるムーブからガバを捉えてマントルは快適。スラブをゆっくりと上に抜けた。よいクライミングだった。

 

大面岩基部

思いのほか早い時間に登れてしまったので上にあがる。ちなみに完登動画を撮ろうと思って劇打ちするも登れずちょっと凹んだのは内緒だ。

まずは不可視。中間部のムーブが辛かったが探ってるうちにいい解決策を発見。だが最後のポッケが遠い。結局止められずに敗退。なんというか江戸川橋にありそうなカチカチっぷり。

sakuma

それから佐久間の塔の背後にあるケイブ。内部はかなり脆く崩壊しまくってるのでケイブ入り口のカンテ&クラックで遊ぶ。ムーブは難しくないけどヨレまくりでこれまた敗退。マルチのアップにおすすめです。

DKマントル

6時をまわって小雨がぱらついてきたので頃合いとばかりにマントル課題。ヨレっぷりに加えてこのコンディション。これなら登れなくてもしょうがないよねという敗者のメンタリティ全開で取り付くと、どうしたことか2トライで登れてしまった。こいつぁー面白い課題だと完登動画を撮ろうと思って劇打ちするも(略

夕飯はやまにのカンパーニュにカマンベールを焼いて乗せたら至福。

 

ジャイアント・ジャム・サンド

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翌朝は水墨画のような明けの月とともに起床。
朝食はセルジュ・ゲンスブールを聴きながら摂るというエレガントスタイル。
重い体を引きずってM坂マンとOkeyさんについて初めての地獄・リアス式エリアに行く。

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OSで「ジャイアント・ジャム・サンド」に取り付く。最後でちょっと焦ったけど無事完登。ハンドからフィストまで、ムーブも多彩で面白かった。このグレードをOSできる程度にはトラッド能力が残っていたことに安心。

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周囲のクラックを観光しつつ下に降りてM坂Mが「N字クラック」をトライする横で「B1フィンガー」に取り付く。11aのフィンガーなんて分相応だが何事も経験だ。当然早々にテンションが入るが普段やらないハングドック(怖くてカムになんてぶら下がれねーよ)連発でなんとかトップアウト。このグレードのトラッドルートを自分で解決してトップアウトできたことはとても大きな自信になった。まあできればハングドッグなしがいいんだけど。怖いから。

その後は杉野カンテを掃除したり下部だけノーマットでトライしたりして遊んだ。このラインは瑞牆でも屈指の曲線美だと思う。これをいつの日か、ボルダーとして登りたい。

カサブランカ

 

というわけで3年かかってスーパークラッシク課題のひとつ、「カサブランカ」を登りました。

いやー、それにしても充実した。100%出し切ったクライミングでした。ですが嬉しい反面、3年経ってもあんまり上達してないんだなと、現実を突きつけられた気もします。

序盤に至っては濡れてる&ブランクのせいで上達どころか前回よりぎこちない有様。おかげで無駄な力が入って膝が強烈にガクブル。たしかに中間部のフレアワイドパートはこれまでのトライよりも確実に前進することができましたが、ジャミング云々より適切なサイズのシューズで挑んだことが勝因だとおもいます。まあギア選びもクライミングの一部なんですけどね。終盤では奮闘系の様相を呈しながらギリッギリの完登になりました。

ま、見てるほうは楽しかったかもね。次回はパリパリのカサブランカを快適にリピートしたいと思います。

 

ホリデー OS

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早々に充実したので快適そうなやつを登ろうと思って、ベルジュエールの大フレークをスケールダウンしたようなルートに取り付く。トポには「おそろしげなグルーブが…」とか書いてある上に初登は室井&吉川という快適とは程遠い条件が揃ってるのに何故か快適さを求めて取り付く。

果たして出だしから充実感あふれる展開だった。

フレークそのものは足を上げていけばランナウトもなんてことない、快適フレークでした。

 

シルクロード

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最後はM坂マンとスズメ氏に混ぜてもらってめっちゃ久しぶりのボルトルート。ミニマムボルトがかっこいい。ルートの展開もメリハリがあって非常に興味深い。ムーブはだいたい解決したので機会があればまた訪れたい。

天気予報は悲観的な内容だったが、結局雨は降ることなく夕方までガッツリ登って帰りましたとさ。

あ、ハイライトは以下のinstaをぜひご覧ください
 

一刀両断

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最近、ハングドッグやエイドに頼らないマルチピッチがやりたいなーと考えていたところ、M坂マンが「これからはグラウンドアップにこだわりたいと思います!」と高らかに宣言していたのでそれならっつうことで瑞牆の「一刀」に行ってきた。

ちなみに「一刀」はオンサイト・グラウンドアップによって初登され、終了点を含めてボルトや残置物は一切ない。フリークライミングの理念を体現したかのようなルートである。ルート上には25mの5.11aとか5.11bを含み、5.11aのクラックをまともにトライしたことのない僕には高嶺の花つーか、現実を見ろよ感抜群である。

 

アプローチ

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ゲート開放前なのでゲートから歩く。チップの駐車場まで10分前後。なんだ、近いじゃねえか。これまでゲートが開くまで指をくわえて待っていたことに激しく後悔する。

大面岩下ボルダーは誰もいない。ベシミを抜けて一気に大面岩基部まで。パノラマコースを少し歩き大面・小面間のルンゼに到着。念のため周辺を偵察、ルートミスの可能性は低そうなのでルンゼを進む。ルンゼ内でもう一度偵察を行いFIXロープを発見。チップから1時間10分前後で取り付き。

 

1P 5.9 OW

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9時45分くらいにM坂氏のリードでスタート。快適に下部を抜けてOWに突入。悶絶しつつも見事にOS。フォローは一旦空身で登り終了点から#5,6を持って下降、取り付きにデポ。すぐに登り返して2P目に備える。

 

2P 5.11a hand

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リードを交代して一本目のイレブンをOSトライ。クラックの中は少し湿っぽく、久しぶりの高度感からか動きがやや硬い。出だしのコーナーを超えてハンドサイズに突入し、カムを決めたところであっさりテンション。当たり前だけど簡単ではない。ムーブは探らずカムの効きを確認してロワーダウン。M坂氏に交代。一旦ロープを引き抜きリードでトライ開始。力強い登りでハンドクラックを前進しプロテクションをセットする、登れそうな雰囲気を放ちまくっていたが惜しくもフォール。

すぐさまロワーダウンして今度はロープを残したまま交代。ヨーヨースタイルのチームトライとでも言えばいいのか、適切な呼称がわからないがチームで高度を上げていく感じがこれまでになく楽しい。M坂氏の決めたエイリアンまで上がってムーブを起こす。しかしどうにもバランスが悪い。モカシムで来たことを後悔しつつ、せめて前進してカムを決めようと肚をくくったところでスリップしてフォール。じつにショッパイ。

ロワーダウンしてすぐさまワントライするがパンプが抜けずにフォール。交代したM坂氏は力強い登りでクラックの向こう側へ消えていった。つええ。

ちなみにトポにはナッツの記載があったが、二人揃ってどこで使えばいいのかわからずプロテクションはカムのみだった。

 

4P 5.11b

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この時点ですでにいい時間になってるので急いでハイライトピッチへ。目が覚めるような美しいクラックが威圧感のあるチョックストーンへと続いている。

チョックストーンに0ピン目をかけてM坂マンのリードトライでスタート。チョックにタイオフとか地味に楽しい。しかし出だしの凹角が思いのほか悪い。ヨレも相まってフォール。交代してトライするが確かに悪い。なんとなくそれっぽいムーブを起こそうとしたところでフォール。すでにヨレヨレ。ムーブは正解だったようでなんとか凹角は突破したが続かず。

ムーブ強度的にはボルトルートであれば問題なく登れそう、とか考えてしまったがコレが実力ってやつだ。

時間的、体力的にはもう少し前進することも可能だったが、敗退が難しくなると考えここで敗退を決断。カム回収はエイドでこなして懸垂下降を開始。後続パーティは著名なプロクラマーでサクサクと4P目を抜けていった(上の写真)。

 

グラウンドアップ

というわけで見事に一刀両断されてきました。冒頭でも触れたけどこれでもかってくらい現実を突きつけられた感じである。

しかしスタイルにこだわったクライミングは非常に充実感のあるものだった。

これまでマルチピッチでフォールした場合、レッドポイントより突破を優先してきた。まずはハングドッグでフリー解決を試み、無理ならエイドで突破する。そして次ピッチの登攀を開始する。

できることならフォールしたピッチをレッドポイントするまで次ピッチへ進みたくないという思いもあったが、後続パーティが来てるのにロワーダウンしてリトライするわけにも行かないし、ルートの屈曲次第では取り付きに戻れない場合もある。くわえてレッドポイントできたとしても、時間切れによって次ピッチへ前進できない可能性もあり、そう簡単な話ではなかった。

しかし、未解決のピッチをエイドで抜け、その先の冒険性を失ってまでトップアウトするのはあまりにも勿体無い気がしてきたとき、「やっぱ降りるのが妥当だよな」と思えるようになった。

とは言え理想とするスタイルはヨーヨースタイルでもピンクポイントでもなく、あくまでもレッドポイントなので精進したいと思います。

湯河原トラッドⅡ

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湯河原正面壁へトラッドクライミングに行ってきた。パートナーはM坂氏。前回「No1ルート 5.10c」を登ったので今回は「小ハング左凹角ルート 5.10d」でも登ろうかなーという目論見。

 

No3ルート 5.10a OS

まずはアップということで「ベビーピナクル 5.9」を登ってから「No3 ルート」を登る。クラックのサイズがワイドからフィンガーまでと変化に富んでいて面白い。快適にOS。

 

小ハング左凹角ルート 5.10d OS

そして本題のルートに取りつく。ハング直下でやや躊躇するがプロテクションを信頼して進む(一本目はケミカルボルトだしね)。不安定な体勢でアンダーを保持しながら苦しげにカムをを決める。ハングを超えて一息つくがそこからも全身を使うクライミングが展開され内容があって面白い。

お互いに一撃できたので一旦休憩。

 

ロングラン 5.10d 2p OS

長いルートがあるっぽいので偵察に行くとケミカルが打たれたカンテが目に入る。周辺にカムが決まりそうなリスがあるのでレトロトラッドできるんじゃないかとアイデアが膨らむ。一通り想定を話し合って、最上部の木をサミットに設定し登攀開始。

ところが早々にクラックが閉じてボルトルートに合流。再びカムが取れそうなクラックが出現するが既にテラスに到達、ピッチを切る。核心は超えたが上部ピッチもあなどれない。しかも高度が上がるほどに砂っぽくでワイルド。楽しいお気軽マルチだった。

 

コナン 5.9 FL

右壁に移動して少しだけ「スパイダーキッド」を冷やかしてから締めに「コナン 5.9」を登る。極めて快適。

最後に「小ハング右凹角ルート」をビレイして撤収。M坂氏のクライミングがしばらく会わないうちに劇的に安定していてびっくりした。プロテクションの判断もムーブの選択もスムーズで気負いがない。

正面壁の主要なトラッドルートは登れたので次のステップに進みたい。色々選択肢はあるけどやはり花崗岩、昇仙峡かな。

錫杖岳前衛壁

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錫杖岳デビューしてきました。パートナーはおなじみS兄貴。ルートは「黄道光」。北アルプスってことで森林限界を超えた場所でのクライミングを妄想していたのは内緒だ。(行ってみると樹林帯)

 

1P目

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左方カンテのルンゼからアプローチ。アップを意識して大きな動きでルンゼを上がる。荷物がやや重い。

黄道光は薄かぶりのボルトルートで始まる。グレードは5.11a、簡単ではないがオンサイト圏内である。しっかりオブザベーションしてから取り付く。ムーブがピシャリとはまってハング部を突破、ひゃっはーと雄叫びをあげる。てっきり核心部を超えたと思ったらそこからのムーブも一癖あって楽しかった。

なお、後述するが荷物は「やや」ではなく「わりと」重かった。

 

2P目 サンシャインクラック

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続いくハイライトピッチはフォローで上がる。クラックの表面はエッジが鋭い。スッパリ切れた安山岩クラックをイメージしていたが意外と荒々しい。日差しも強まってホールドが滑り、ロープはキンクして上がっていかない。こいつは辛えーと悶えてるとクラックから剥がされしまった。

木登りを交えてなんとか突破。松ヤニで手がべたつく。ワイルドな展開にアドレナリンがマシマシ。

小テラスで交代してリード。ボルトとカムを交えて抜ける。疲労からしょっぱいテンションが入ってしまった。

 

3P目

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最終ピッチ。壁が広い。上部にそびえるハング帯が遠く感じる。下部はボルトが多いので間引きつつ進む。面白いフェイスムーブが続き、快適に高度を上げたところでボルトが途絶える。しばし悩むが直上にハンガーのないボルトが見えた。

#0.5をアンダーに決め数手進む。砕けそうなホールドをスタティックに捉えて祈るようにムーブを起こすと、パキっと剥がれた。スラブフェイスを蹴るようにしてフォール、右臀部をぶつける。

その後、横にクラックがあったことを知る。クラック部のムーブもジャミング一辺倒ではなく変化があって面白い。しかし岩の形状ではなくボルトを追いかけてしまったことが悔しい。テンションを交えながら抜けるが消耗が激しく、終了点についたときは汗だくだった。

ハングを抜けたところで「黄道光」のラインは終わり、その先は北沢デラックスの最終ピッチが続く。正直この場所で終わるのは中途半端な感が否めない。釈然としないも下降を開始。壮絶なロープドラッグと格闘する。

 

軽量化

といわけで荷物が「ほんのちょっと」重かった。どれくらかっつーと5-6kgは確実にあったと思う。ひょっとすると8kgあったかもしれない。さすがに10kgはなかった…と思いたい。

「それ、登る前に気付けるでしょ」って話なんですが、左方カンテルンゼはアルパイン的なので荷物が重くても許容できちゃうんですよね。もちろん「重いな〜」と思ったが特に危機感はなく、「なんとなく違和感がある」くらいの感覚。 でも考えるべきは5.11aから先の行程で、そうすると明らかに重すぎた。

違和感があったということはアラートがあがっていたということ。なのに「気にしすぎ」と無視してしまった。ささいな違和感でも言葉にすれば問題意識が生まれて対応できたかもしれない。今後は積極的に言葉にしていきたい。

ギア周りは毎度難しい。今回はモカシムオンサイトとジーニアスという二足体制だったが、クライミングの内容的にはモカシム一足で対応可能だった。結果論に過ぎないと言われるとその通りだが、グレード、岩質、傾斜を含めて考えれば「ありえる選択肢」だったんじゃないかな。

カムに関しては#4を追加したが結局使わなかった。「どっかで使いたくなるかも」で持っていくことが多いが、そういうシチュエーションって実はあまりない。むしろレアケースな気がする。

もちろん安全性とのせめぎ合いなので簡単に答えは出ない。しかしPASをやめてメインロープでのセルフビレイに切り替えたように、シンプルなほどクライミングは楽しい。

 

ロープドラッグ

三回の懸垂の内、二回でロープドラッグ。ドラッグここに極まれリ。しかも最後は空中懸垂からユマーリングで脱出という壮絶な展開。とはいえ個人的にはいい経験になった。時間はかかったが安全にリカバリーできたんじゃないかと。久しぶりに作ったヌンチャクアブミも悪くなかった。いちばん成長を感じられたのはこの瞬間だったかもしれない。

だが、このトラブルも荷物の件同様に2P目をフォローした段階で予期できたはずだ。扇テラスでロープを整理すれば回避出来た可能性は高い。後続が来ていたこともあって先を急ごうとする心理が働いてしまった。

ちなみに後続は激強ソロクライマーだった。惚れる。

 

何を登るのか

色々と反省点やトラブルがあったが、残念極まりないのが3P目で直上してしまったことだ。

こういう岩場に来てボルトを追ってしまったのが実にショボイ。もっとよく観察すればクラックの存在に気づけたはずだ。できる限りトポや他者の情報に頼らず、自分の目と判断で登りたいと思っていた。しかし結局のところ、誰かが埋めたボルトを頼りに登ってしまった。これをダサいと言わずして何と言えよう。

ホールドが欠けたのは「もっと岩をよく見ろ」という黄道光からのメッセージだったかもしれない。

ぶつけた尻は当分癒えそうにないぜ。

十一面継続登攀

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調和の幻想とJoyful Momentを継続登攀してきた。天気予報がハッキリしないため不動沢のショートルートで溜飲を下げようとするも未練タラタラっぷりを見かねたSAT6師匠から「マルチ行った方がいいYO!」と言っていただき突撃。快く送り出してくれてた皆様にはこの場を借りて多謝であります。

 

8:00 調和の幻想

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前回は偶数ピッチだったので今回は奇数ピッチ。Mサカ氏とギアチェックして登攀開始。相変わらず1ピッチ目はキツイ。2ピッチ目は前回も湿ってたが今回も湿りがち。3ピッチ目は一瞬ルートファインディングに戸惑ったが無事解決。

 

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4ピッチ目の木登りと変化に富んだフレークスラブをMサカ氏が抜け、最終5ピッチ目のフレアワイド。前回フォローだったのでリードが楽しみで仕方ない。すると期待を裏切らない極上ピッチ。適度なランナウトと快適なムーブ、最後はピリッとOWで〆。改めて素晴らしいルートだと思う。

 

IMG_8015[適度なランナウト]

 

11:30から懸垂開始、12:00ごろ取り付き。大休止を入れて十一面奥壁へとハイクアップ。

 

IMG_7996[ガスに覆われる末端壁]

 

13:30 Joyful Moment

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アプローチで少々迷ったが大きなロスはなく登攀開始。1−2ピッチを繋げて抜ける。本チャンっぽいが岩は硬く快適。

 

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3ピッチ目はMサカ氏が軽快に高度を稼ぐ。時間的に敗退も覚悟していたが杞憂だった。4ピッチ目はリービテーションがバチ効き。なんだけど慣れてないので結局奮闘系となってしまった。5ピッチ目は歩きから少しだけ登攀。

 

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15:10に岩頭へ抜ける。下降路へのクライムダウンも侮れなかった。

 

装備

crackboulder

今回、装備に幾つかの工夫を凝らした。

まずハイドレーション。この時期は水不足になることが予想されたのでビレイ中の水分補給を確実にこなしたかった。結果、ビレイ中に荷物落下を気にせず適量づつ水分補給が可能になった。水分補給だけではなく心理的負担軽減にも効果的。

次にPASを省いてメインロープでのセルフビレイに切り替えた。以前からカムがPASに引っかかるのを煩わしいと思っていたので、今回思い切って取り除いた。結果、ビレイループ周りがスッキリし、登攀中にカムが引っかかることもなくなった。懸垂下降の時はスリングでカウテールを作って対応。PASは沢やアルパインでは有効だが、岩主体の場合は必要ない気がする。

 

所感

ルート選択が功を奏したようで無理なくマルチピッチ継続を楽しめた。数字的には「2ルート/9ピッチ/最大グレード5.10a」となるだろうか。もう少しアクセントになる要素が欲しい気もするが初回ということを考えれば十分なクライミングだったと思える。

ちなみにアクセントを入れるとなると、ピッチ数15以上とか、5.11aを含めるなど。或は情報の無いピッチを含めるとか、トラッドボルダーを交えるってのも楽しそう。更には沢遡行からの継続とかも良さそう。欲望は尽きない。

ひとつきぶり

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梅雨目前だが生岩を触ってきた。実に45日ぶりである。ジムへは数回通ったが、それでも一ヶ月ぶり。こんなにも長いブランクはここ数年記憶にない。間違いなく感動に打ち震えるだろうと思ったが、意外とフツーだった。

 

不動沢最下部

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今回はボルダー&トラッドな贅沢プランだったので不動沢最下部へ。以前から気になっていた林道を挟んで小クジラ岩と対面にあるボルダーで遊ぶ。

アップのつもりがマントル課題でいきなり爪を割り流血、さっそく花崗岩の洗礼を浴びる。

IMG_7720[SD課題]

IMG_7737[嘆きライクなライン]

続いて「嘆きの壁」っぽい渋い課題をスラビスタと探る。なんとなくムーブが出来てきたがフリクションが悪いのか指皮がヘタレになってるのか(たぶん両方)完登ならず。

 

二刀流

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道中のボルダーで遊びながら今回のメイン、「二刀流 二段」へ移動。スラビスタはお気に召したようだが三手目のタルいホールドが持てない。フリクションが悪いのか指皮がヘタレになっているのか(どちらかというと後者)。

しょうがないのでスラブで遊んだりツェルトを張って遊ぶ。そんなわけで二刀流の写真は無し(オイ)。

 

食パン

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二刀流とキャッキャウフフなスラビスタをたぶらかして上部にある「食パン 5.11d」に取り付く。ボルダーとしては初段となっているので高をくくっていると中間部までノープロテクション。

ボルダーとして登れる、というよりもプロテクション事情からハイボルダーにならざるを得ないって感じだ。逡巡した末にダイレクトラインを諦めてカンテラインからプロテクションをとって進む。

核心手前でフィンガーサイズを固め取ってムーブを探る。だが悪い。「地獄編」ライクなハイステップムーブが正解と思われるが厳しい。いっそランジしてやろうかと考えがよぎったが結局テンション。カンテから抜けてロワーダウン。プロテクションが悪いのかメンタルがヘタレになっているのか(やっぱ後者)。

代わってスラビスタもピンクポイントでトライするが核心は解決できず。2トライ目に賭けようとおもってるとまさかの雨。敗退となった。

 

どっ被りボルダー

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撤収ついでに出合いボルダーの偵察に行くと晴れ間が出始める。手頃なハングボルダーが見えたので締めのセッションを開始。するとそこへ名古屋から1000夫妻が登場。

手始めに右面のポッケ課題から触るがすでに指皮が売り切れていて辛い。ちょっと危うかったが無事OSに成功。スラビスタも続く。

続いてソーメイとハング部の凹角ラインを探る。リップまでは快適なガバホールドが続くが抜けが悪そう。木の根っこでトップアウトすればいいじゃんと言ってみるが全力で却下。知らぬまにクライマーとしての矜持が芽生えつつあるようだ。その後、指皮が売り切れているにも関わらず粘って最後はボディジャムっぽいムーブで完登。よいクライミングでした。

一方どっ被りラインは強度の高さから不可能感が漂いつつも、三人よれば文殊の知恵よろしくムーブが完成。ビルトリーガバにあと一手と迫るが指皮と時間切れで宿題となった。前半に触った課題も面白いので、(自分的)名前を知らない三部作は必ず登りたいと思います。あと最近毎回書いてるけど情報をお持ちの方がいらっしゃれば…

 

IMG_7759[どっ被り凹角ボルダー]

 

IMG_7763[出合いボルダー]

よみひとしらず

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前回に引き継いてSSK。メンバーも同じくSAT6師匠とスズメちゃん、カサE氏。二週間ぶりのアプローチは慣れもあったのか「あれ、こんなに近かったかしら」みたいな感じ。八海山をスルーして一気に末端壁まで。

到着後、アップ開始かと思いきや各自岩の匂いにつられて岩探し。あのラインがーとかこのクラックがーとか言ってたら10時を過ぎていた。情報が少ないと岩を探す楽しみがあっていいね。なんなら一日中岩探ししてられるかも。

 

IMG_7399[急登を駆け上がり岩を探す面々]

 

IMG_7394[とにかくかっこいい]

 

 

Like A Squamish

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今回の目当ては末端壁でひと際目をひくボルトライン。名前も初登者もグレードもわからないがとにかくセクシー。行ったこともないけどスコーミッシュっぽいので勝手に「スコーミッシュぽいやつ」と呼んでいる。

さくっとアップを済ませてオンサイトトライ開始。序盤のダイクの突破が意外に難しい。慎重にムーブを探りなんとか突破。核心部へ至る。

想定ムーブを試すが絶望的にカンテが遠い。レストは安定しているのでじっくりムーブを読みラインを変更する。よく見れば足もある。苔が乗っているが乾燥しているので気にしないことにして突入。

だが部分的にホールドが悪く、行きつ戻りつを繰り返す。ようやくシーケンスを固めるがやはり不安。そういえばボルトルートを本気でオンサイトトライするのっていつぶりだろうか。こういう時は吠えるに限る、イージーな一手目から吠えて寄せの一手、カンテへの一手、計3回くらい吠えた。

カンテは居心地が良すぎて長居すると集中力が切れそう。休みすぎないようにして無事にオンサイト。テラスに立ち上がって完登とした。いやーグレードがわからないオンサイトトライって充実する。

勢い「5.11a-bくらいあってもいいんじゃないかと」と言ってると超絶スムースにSAT6師匠がフラッシュ。核心部では全くリキみのないスタティックムーブ。吠える要素など皆無である。「うん、どう考えても11はないでしょ」とのこと。スズメちゃんも粘ってFLした後、「花崗岩の11台を一撃したことないからこれはもう少し簡単なのでは…」とのご意見。

ですよねー。俺もそうじゃないかなーと思ってたんだよ…

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA [photo by スズメちゃん]

 

フォールサイズ更新

OLYMPUS DIGITAL CAMERA[photo by スズメちゃん]

 

非常に充実したのところでアップの際に偵察したフィンガークラックにトライ。ジャミングというより縦カチをつないで登るタイプ。全体的にバランシーかつプロテクションにも緊張感が漂う。リップを叩けば終わると肚をくくって手を進める。

だが予想に反してリップは甘かった。荒い息を整えつつホールドを探るが足が抜けてフォール。#0.5は抜群のプロテクション性能を発揮してくれた。過去に本気フォールしたカムサイズは#0.75なので、ワンサイズ更新である。今回は落ち練もする予定だったのでいい練習になったと思う。

尚、イージーだと思っていたリップ突破が実は核心だったわけだが、ロープの流れやプロテクション、ムーブなどを考えるとマントル中に落ちるとやばそう。さらに回収もフォーロー回収でない限りひと手間必要。とはいえ次はRPを狙いたい。

 

アイブリフェイス

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午後からはNP&ボルトなミックスフェイスルート。左側のフレークをNPで登って核心部はボルト。傾斜はスラブから垂壁、最後は少しかぶっている。もちろん名前もグレードもわからないが間違いなく面白そう。(帰宅後調べた結果、アイブリ5.11d-12?と思われる)

細い松の木にランナーを取って下部の階段状を上がる。やや緊張しながら高い位置でフレークに#0.5を決める。フレークが割れることはないと思うがあまりいい気分ではない。さらに高度を上げ信頼に足るスリットに#1を決める。徐々に悪くなるホールドを辿りながら一本目のボルトにクリップ。さらに手を進めるとホールドは悪くなるばかり。二本目のボルトに決死の覚悟でドローセットしてA0クリップ。うーん痺れる。

そして予想どおりここからが核心。スローパーと甘いカチ、悪いフットホールドがメンタルを削る。少しムーブを探ってSAT6師匠と交代、核心部を繊細なフットホールドを捉えて高度を稼いでいく。「このへんホールドが剥離しまっくてる」と言ってたけど、なんつーかメンタル系だ。そしてついに三本目直下のガバを捉える。そのあとはイージーと踏んでいたがそこからも小核心っぽい。だが嬉しいことに四本目のボルトを発見。最後はジャリジャリのハンドクラックにジャムを決めて終了点へ。予想どおり設定盛りすぎの一本であった。

その後、回収便で二本目クリップ後にフォール。終了点までのムーブも自分なりに解析して次回の目標とした。

 

快適チムニー

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装備をまとめて〆のチムニーに移動。スズメちゃんの奮闘トライをギャラリーしつつ「デイドリーム」の見学に行く。既にいい時間になっているのでSAT6師匠に挟まってもらって自分はギャラリーに徹する構え。

するとなんですかね。トップロープとはいえワイドの手本のように背中で登っていくじゃないですか。時間いっぱいフルフルで奮闘してもらう予定があっさりトップアウト。「ワイドおもしろいね!」と言ってたけどチートってやつじゃないかと。

すると微妙に時間ができてしまった結果、お鉢が回ってくる。しかたなくトップロープでお茶を濁そうとすると「絶対にリードでいくべき!」と猛プッシュの末、気がつけばワイドサイズのカムをぶら下げてクラックの中。あれ、なんか前回も同じ展開があったような…

しかし、両者の登りから多大なヒントを得たおかげで快適に前進することに成功。スクイーズサイズの奥には入り込まず手前の快適なレンジでプッシュとバックアンドフットを繰り返し登っていく。自分史上最高に快適なワイドクライミングとなった。

薄々気がついてはいたけど、びびってクラック奥に入り込むとメットは引っかかるわ足はツルわでいいことない。勇気を持って外へ出ていけば活路が開けるのだ。とにかく初めて心の底から「ワイドたのしい!」と思えるようになりました。もうベルジュエールのチムニーピッチも怖くないぜ。

 

 

よみひとしらず

今回トライした課題は最後のチムニーを除いてあまり情報が出てこない。ボルトの設置や整備を行ったであろうクライマーは察しがつくが、初登に関してはどうだろう。太刀岡や甲府幕岩開拓期と同時期にひかれたとしても不思議ではないと思う。

過去にトポも存在したようだが、それが出版物だったのか山岳会の会報程度のものだったのかもよくわからず、ローカルではない自分にとって、古文書とか密教的な経典のように思える。

もちろん、この地に詳しいクライマーに尋ねればすぐにわかるのかもしれない(第一人者と呼ぶべき人にはもう聞けないけど)。しかし謎は謎のまま、神秘的なこの岩場を楽しむほうが良いような気がしている。発表された情報からではなく、自分の目で岩を見て登りたい。