カテゴリー別アーカイブ: トラッド

バムライフ 5.10d OS

先日末端の末端から見上げた未知のラインにトライしてきた。

結論から書くと我々が「本峰」と呼んでいたのは「文殊岩」で「本峰」に走るクラックは「クレイジーバム」だった。さらに下部ワイドと呼んでいたのは「瑞牆ロケット」といずれも由緒正しい既存ルートだった。

新しい瑞牆本やネットで情報を探せば早々に判明したと思われるが、そこはチームの共通意思としてあえて調べないスタイルを採用。残置無視の情報版みたいな考えになるだろうか。

ま、こんな立派な壁が手付かず…なんてうまい話がそうあるわけないのだが、先行きのわからないルートのことを妄想する時間は至福のひとときでした。

実際に行ってみるとチムニーの先に続くクラックを辿って行き詰まったり、コケむしたスラブ&リングボルトに敗退したり、沢の高巻きのようなルンゼを突破したり、妄想を裏切らない充実の山行…だったよね?

で、その流れからすると「クレイジーバム」を登る流れなのだが、十一面まで抜けるには時間が足りなかったので今回は隣のバムライフを登った。「クレイジーバム」はワンプッシュの時まで大切に取って置こうと思う。

なお、バムライフのクラックが美しかったので浮気心が湧いたんだろう、という指摘は上記の理由からあたらない。

さて、バムライフに取り付いてみると下部がやや立っているがジャミングもプロテクションも良いのでグイグイ手を進める。一旦傾斜が落ちるがすぐに薄被ったクラックに入る。日和らずに手も足も確実にジャミングを決めていけば導かれるように上部パートへ抜ける。

ここまでオブザベーション通りの順調な展開。

ここからは取り付きから見えないパートになるが、ここまで来ればあとはウィニングロード…ではなかった。傾斜は落ちるがクラックはやや細くなり加えて少々湿っぽい。さらに下部での消耗がジワジワ効いてくる。弱気になったら負けると、愚直に手も足もジャミングを決めると次の一手につながっていく最高の展開で終了点へ。

トポを改めてみると4つ星がついているが納得の内容だった。

足ならし

冬の間は昇仙峡に篭っておりましたがシーズンも終わりが見えてきたので瑞牆マルチへ行ってきました。もちろんゲートはまだ開いていない。

ここ数年、12−3月はボルダーに集中してそれ以外はトラッドとかマルチというパターン。ちなみに今冬は大ハングに5日ほど通ったがまったく繋がるイメージが得られず。シャークティースがなんとか登れたのが救いだった。また来シーズンがんばりましょう。

というわけでマルちゃんと大面岩、左稜線。フリースを着て登り始めるが日が当たるところまで来ると半袖でも快適。ハイライトピッチの出だしで左からボルダーを巻くところをあえて強点をついて直登りする。このラインからだと10cくらいに感じた。ロープを伸ばせるだけ伸ばしてチムニーを抜けるところまで5ピッチ。約3時間で岩頭に抜けた。

下降後、パノラマックスに継続。1p目が5.10aとされてるが左稜線のスラブ最終ピッチの方が間違いなく難しいと思う。5.9が妥当なのでは。

前回一刀の後に2P目のクラックラインをトライしたので今回はRPを目指す。前回ほどヨレていないので核心までは比較的スムーズ。だが核心は手強い。ダブルチキンウイングというかなんと呼べばいいのかわからんムーブで抜ける。再現できるんかコレ、という気分にさせてくれる。

そしてダメ押しの抜け。これ5.11bに収まってないよね! とマルちゃんに同意を求めたが、右のフェイスラインをトライした彼曰く、「フェイスラインは同じようなムーブで上がってくるのでここだけ難しいとは感じなかった。ジャミングの後に出てくるから面喰らうのでは」ともっともらしい説を唱えていた。

足が痛いのでアナサジに履き替えて本日2try目。ダブルチキンウィング的な何かで核心と奮闘する。なんとか耐えてテラスに抜ける。先ほどのマル理論を信じて最後の抜けムーブをこなし岩頭に抜けた。

パノラマックスとしてはあと2pほどあるが、すでに大面岩にピークは踏んでいるのでここで終了。よい足ならしとなりました。

一刀

 

フリークライミングをしてきた。

瑞牆山は小面岩のマルチピッチ、それは「一刀」。

壁中に一切の残置物を残さず、取り付きから岩頭まで花崗岩のクラックに導かれトップアウトする、最高にかっこいいライン。

このラインを初めてトライしたのは5年ほど前。その時から「安易にトップアウトはしたくない」と考え、各ピッチ完登して次に進むことにした。おあつらえむきに最終ピッチはランナウトするという。A0でトップアウトするネタバレクライミングは相応しくない。最後まで未知の領域を残して登ろうと思った。

妥協した点があるとするとハングドックとヨーヨースタイルを許容したあたり。それも当時のパートナーとよく話し合って決めた。

そんなわけで5年まえは3Pを抜けることも叶わず敗退。なにもかも足りてなかったが心意気は買っていただきたい。

そして今年の春、パートナーは山ちゃん。我々が組むと晴天率が著しく悪い。びしょびしょの1Pを沢登りのように抜ける。2Pのクラックもシケシケ、ここは前回ピンクポイントしてるので3Pのハンドクラックに注力する。2日間のトライの末、2PのRPに成功、山ちゃんは3Pも成功していた。

 


 

満を持して秋、岩はパリパリ。1Pに至っては快適すぎて#5,6の出番なし。2Pを山ちゃん。クラックに枯葉が詰まっていたが堅実に登り切る。フォローも落ちることなく続き、3Pに取り掛かる。

 

1P
1P 5.9

 

岩の状態は控えめに言って最高。やや風が冷たい。ハングのムーブを忘れていて少し消耗する。数手進み足が切れるが耐えてレイバックで切り抜ける。前回悪く感じたワイドハンドは抜群のフリクション、気がつけばフィンガークラックが目の前。チョックストーン下で十分にレスト、集中してマントルを返した。

2Pと合わせて一刀でRPグレードを更新できたことになる。地味に嬉しい。

 

3P
3P 5.11b

 

ここからが念願の初見のピッチとなる。歩きを交えチムニーピッチを抜ける。

 


5p 5.7

 

そして最終ピッチは噂のランナウト。出だしは左上したクラックでグリーンスピリットのように見えなくもない。快適に左上クラックをぬけマントルを返す。なるほどプロテクションは取れない。だが本日のフリクションにおきましては何の心配もございませんとばかりに、サラリとOS。あれ、もしかしてトラッドのOSグレード更新では…

冷たい秋風が吹き抜ける岩頭に抜け、小ヤスリのクライマーと談笑した。

取り付きを発ったのが9時半、岩頭に12時半。終わってみれば3時間程度のフリークライミング。壁には思い出だけを残してきました。

 

 


岩頭

ストロンブレイカー ノーグレーディング

 

ゴールデンウィークはいろいろと登った。

リハビリと称して「正面壁右岩稜線」のマルチピッチから、カサメリの「はるな」、「ストロンブレイカー」、「瑞牆大橋下ルーフクラック」など。

あらためて書き出すと4課題にすぎないが、それぞれ特色があって印象深い。

なかでも「ストロンブレイカー」は強く印象に残ってる。「はるな」を登ったあと軽い気持ちでカサE氏と取りついたのだが、「こんなところにクラック課題なかったはず」という先入観からロクに調べもせずにトライを開始する。(なお、トポにはバッチリ記載されている。山ちゃん教えてくれてありがとう)

まあ結果的にそれはよかった。自分で判断せざるを得ないし、「5.11c」とあればトライしなかった可能性は高い。

ちなみに我々の当初の読みでは5.10aから5.10cであった。

 

で、登ってみると読み通りフィンガーからハンドサイズ。右上ラインなので右足の置き場所に困る。核心のジャミングやプロテクションで試行錯誤しつつトップアウト。カムは0.4が比較的多かった。

しっかり休んでレッドポイントを狙うが核心のプロテクションで力尽きる。まあ前日マルチ登ってるし致し方なしとこの日は撤収。グレードについては疲労もあり、加えてクラック経験が足りなさすぎてなんともだが、当初の読みは大きくずれていないように思えた。

 

 

数日後、今度は家族でカサメリ。この間、ストロンブレイカーをどう登るかを考えていた。
選択肢は3つ、

  • 普通にリードする
  • ロープソロでリードする
  • ボルダーとして登る

結果的にボルダーを選択したのだが、その理由はざっと以下

  • ビレイヤーの確保が難しい
  • ロープソロは未経験
  • 斜面沿いなので山側に飛べば落差を減らせる
    • もっとも谷側にふっ飛ぶと落差は増える
  • すでにプロテクションありで全貌を知ってしまってるので冒険性をもとめるとボルダーしかない
  • フレッシュな状態なら不確実性のあるムーブはほぼない
  • ボルダーとしてギリ許容できる数少ないチャンス

他にもあった気もするが、ボルダーとして登るのがもっともクリエイティブだと思えた。

 

家族をモツランドに残してオランジュへ。クラックの状態を確かめるために中間部まで上がる。めちゃくちゃ快適。クラックの状態云々より、体の状態がよい。前回はどんだけ疲れていたのだろう。

一度クライムダウンして今度は核心直下まで。核心はやはり少々緊張する。山側に飛べば…とか言ってたけど濡れた露岩に苔が生えているのでできれば飛びたくない。着地で盛大に滑って肘をぶつけて滑落するイメージが浮かんでくる。

地上に降りて「本当にやるのか」とあらためて問い直すが、リスク的にもムーブ強度的にもできない理由は乏しい。何よりロープもカムも持たずにムーブを起こすことが思っていた以上に楽しく、この選択は間違っていないと思えた。

短いレストの後、再び取りつく。

中間部のハンドまでサクサク上がる。やはり快適。フィンガーを交え核心まで。少し甘いシンハンドを決め意を決して足を上げる。するとシンハンドがバチ効き。前回はチョークアップする余裕など皆無だったが、今は違う。余裕のチョークアップからビクトリージャムへ。ルンゼを詰めて取りつきへ戻った

とても良い課題だった。
この場を借りて初登者に敬意を表したい。

 

おそらくボルダーとしては登られていないと思うが、高さや内容を踏まえると「ノーグレーディング」とするのが良いと思っている。

 

ゲルニカ

年末年始と城ヶ崎に行く機会があったので、池田功氏初登の「ゲルニカ 5.10d」を登った。トラッドグレードの更新である。フェイス的なムーブではなく、手も足もがっつりジャミング勝負だった。少しはジャミングが上手くなってるのかもしれない。

ちなみにシューズは今回もジーニアス。最近、複数のクライマーから「そのシューズを岩場で履いてるひと初めてみた」という意見を頂戴したが、未だノーエッジはマイナーカテゴリーなのだろう。そう考えるとこのコンセプトを世に出したスポルティバは慧眼というか野心的というか、イノベーターだと感服する。

ストップ・ザ・トマフォーク

ゲルニカの後は隣の「〜トマフォーク」をゆるくトライ。こちらも難しい。毎度のことながらフェイスとクラックはグレーディング体系分けた方が良いのではないかと思う。

この時、いっしょにトライしていた仲間の#3がすっぽ抜ける。幸い#2がセットされていたのでことなきを得た。城ヶ崎は潮の付着によりカムの脱落があるという話は聞いていたが。まさか#3が抜けるとは…下地も良くないしこれからは多めにセットしたい。

一応ムーブは解決したと思われるが滑りがひどくてRPならず。また今度やりたい。

冬のいざない2P目

まだまだ夏真っ盛りですが5年ぶりに「冬のいざない 2P目」のレッドポイントができた。

 

 
 
 
 
 
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今回は娘氏をつれてカサE氏とすずめちゃんに付き合っていただいて小川山キャンプ。初日はテキトーにボルダーを娘氏と遊んだ後に藐姑射岩へ。せっかくなので5年前に敗退した「冬のいざない2P目」をトライさせていただく。前回はフレアパートでなすすべくもなくフォールしたわけだが、今回はギリッギリで耐えレッドポイント。5年の歩みとしては鈍亀もいいとこだがまあ登れたのでよしとしておく。夜は焚き火のよこで娘を寝かしつけて晩酌

翌日は大弛み峠から五状岩へ。初心者コースとはいえ往復4.5hを娘氏はしっかり歩いてくれました。森林限界が気持ちよかった

photo by suzume

ベルジュエール 10pitch 5.11b


パラパラと小雨が降り出した。レインウェアはいらないレベルだが、敗退すべきか否かを意識しつつ4年ぶりのチムニーに挟まった。

#6はスッカスカでまったく効かない。もちろんそれは4年前に経験済み。しかし今回はそれに加えてところどころ結露している。

ズリズリ上がって黒ずんだリングボルトにクリップする。一息ついて上部に目をやると、記憶より近い気がした。甘い考えが浮かぶがすぐさま打ち消し、ただひたすら無心で前進しようと覚悟を決めた。


天気予報

今秋の予報はいつもに増して難しい。当初は土日を使ってベルジュエールからビバーグを交えて蒼天攀路をプランニングしていた。だが七転八倒する天気予報に愛想を尽かして日帰りにシュリンク。それでも午後は崩れる予報。一方、土曜日は登れたっぽい。我々の土曜を返してくれ。


植樹祭発 (5:15)

そんなわけで前夜泊で瑞牆入り。オープンビバーグで霧に包まれながら時折訪れる晴れ間からオリオン座を見てまどろむ。3時間程度の仮眠時間。明日は午前中にカタを付けなければ雷雨に巻かれるかもな…とか考えると…朝になってた。

まだ暗いうちに植樹祭を発つ。


First Pitch (6:40)

ゆっくり登って準備してClimb On。4年ぶりのベルジュは寒くは無いけどシットリ。

ハング抜け口まで登ってロワーダウン、これをアップとする想定で登攀開始。

ハング抜けはちょっと悪い。前回はここでスリップフォールした記憶。慎重に手を進める。無事に抜けると、そのままイケそうな気がする。可能ならマスターで登りたい。次の手を出す。

上部核心に入る。前回は初見でムーブがわからず、そこそこ時間を使って抜けた気がする。ただ4年も経つとほぼ何も覚えていない。慎重にムーブを探る。ホールディングを調整して手を伸ばす。なんとしても登りたいと思った。核心を抜け、歓声をあげた。


2-3nd pitch (8:00)

続いてスラブトラバース。このルートの二大恐怖核心。だが、サクサクとスズメちゃんが突破。流水でヌルヌルのスラブもなんのその。ただでさえ重いシングルロープを引きずって3pitch目まで。小面岩が綺麗にみえた。



4th Pitch (9:00)

一番フレンドリーなピッチ。今回も美味しくいただきました。ちなみに今回はアナサジピンクですが、アッパーの厚み不足でフットジャムが痛い。


5th Pitch

ハイライトとなる大フレーク。ガスに巻かれて辺り一面まっしろ。予報どおり天気は下り坂で気持ちが焦る。ススズちゃんが高度を上げていくがクラック内部は流水でびちゃびちゃ。大胆にレイバックでグイグイ上がっていく。メンタルどうなってるんですかね。


6th Pitch

そして冒頭のチムニー。前回はここで30-40分は格闘したような気がする。だが今回の天候でそんな時間はかけられない。少しはチムニーも上手くなってると信じて挑む。

リングボルトにクリップして、#6をセットしようとギアラックから#6を外す。と、なぜか#4が脱落して遥か彼方に落ちていってしまった。こんなことが起こるんだろうか。呆然とするが、なかったことにして目の前のタスクに手中する。

#6を開き気味に決めた後は一切上を見上げず無心でプッシュで前進する。壮絶な耐久系クライミングの幕が開けた。と、思っていた。

すると…
.
..

………
あれ?めっちゃ快適なんだが…

クラックが少しずつ狭まってきて進みづらくなる。両手を逆手でPushしながら膝と足裏と背中でずりあがる。

落ちる気が全くしない…なんということでしょう。

不意にメットに何かが当たった。チョックストーンだった。前回はバテバテで必死の思いで返したマントルをこともなげに返して、チムニーの抜け口に立った。

できすぎた展開で我ながら嘘っぽいのでこの画像を貼っておこうと思った。


8th Pitch (11:00)

一時強まった雨脚も小康状態となり、これを抜ければ完登は目前というクラック。屈曲したラインで先の展開が読みにくいルートだが、抜群の読みで手堅くOS。

「ガバっぽかったのでしっかり片手固めて出したら登れた」みたいなコメントだったけどつくづくスゲー。


Last Pitch (12:20)


ついに最終ピッチ。またしてもパラパラと雨が降り始める。出だしの被ったクラックがやや悪い。雲が流れていくのを視界の隅に捉えながら最後のスラブを抜け、岩頭へ。

4年ぶりに十一面から眺める瑞牆はいたるところで霧が沸き立ち、雲の切れ間から富士山がのぞいていた。


砂の塔

IMG_2995

2週間ぶりにカンマンボロン。前回ややミスったアプローチをきっちり修正し、「太陽の塔」の取り付きへドンピシャで到着。前日の雨の影響か下部は沢登り状態。砂のエリアを偵察しに行く。

コルまで上がり砂のエリアを望む。とてつもなくカッコイイ。このエリアは実に4年ぶり、基部から見上げた壁はよく乾いていた。

 

砂の塔 5.12a

できる範囲でアップを済ませてOSトライ。下部はボロボロと脆い。まさに砂。大きなガバがミシミシいってる。気がする。たぶん気のせい。ポジティブなホールドをつなぎ高度を上げていく。進めば進むほど岩は硬くなっていく。

傾斜を喰らい始めるあたりでホールドも細かくなってくる。しばしラインを読む。何度か行きつ戻りつを繰り返し突破。そして核心。ブランクセクションに見えた部分は果たして…何もなかった。

詰んだ。と思っていると下から「出せー!」コール。出した。落ちた。

いくつかムーブを試して核心を超える。上部は気持ちよい凹角を辿って終了点まで。核心のムーブは割りと好きなタイプ。

スズメちゃんのビレイを挟んで2トライ目。

さっきよりミシミシいってる気がする。レストポイントで呼吸と意識を整え、核心に入る。片足が切れるがすぐに足を拾う。そして手を寄せ…られない。典型的なテンションムーブだったらしい。一気に次のホールドへ、ブランクセクションに入る。腰が落ちてるが全力で粘る。

ギリギリで届いた。上部でムダに吠えまくった。2トライで登れたのはとても嬉しい。

ボロンボロン 5.11c

4年前にヨレてA0回収した思い出のルート。改めて登ってみると、どこでA0したのか逆にわからなくなった。不思議なこともあるもんだ。

4年前より強くなったかは正直わからない。多分あまり変わってないだろう。ただ、上手くなったような気はする。もっと上手くなりたい。

クラック 11b

ほどよくヨレたので太陽のエリアにあるクラックへS兄貴と移動。7mくらいのシンハンド〜フィンガーサイズ。手はなんとかできるが足が痛い。それも親指の爪。クラックの時はアナサジレースを使ってるが兄貴曰く、それじゃあ痛いだろうとのこと。靴はいまだに悩みのタネだ。

クラックセッションでヨレヨレになったところで砂のエリアへ戻ると、山ちゃんのRPトライ。
コルを登り返し、対面から撮影。素晴らしいトライが撮れた。

太陽の登 1st Pitch

近況報告

5億年ぶりにブログを更新しようと思ったらプラグインエラーとか出ちゃってて、よし、Wordpressは捨ててhugoとかstatic-gen系に乗り換えてやるぜと決心しました。んで、30分くらいリサーチしてたらめんどくさくなってきたので、シレッとプラグインを削除してWordpressに戻ってきてイマココ。

1月ごろは自分史上最高のチムニー?課題が登れました。ロケーション、ムーブともに”胎内くぐり”そのものだと感じたので子育て・子授かりで下田にゆかりのある伊古奈の名をいただきました。こじつけだけど。

そのあと、城山のFateをバタつきながらも2tryでのぼりました。

この手のかぶったルートを動画でみかえすと我ながら下手すぎると思いました。どの辺が”崩れている”のか有識者の意見が欲しいところであります。

COVID-19

そして、そうこうする間に自粛と緊急事態宣言で岩場にもジムにもいけない日々に突入。しょうがないので鉄棒やってたら、マッスルアップができるようになってた。

ひとつ明確にしておこうと思いますが、この期間に登りにいった人も行かなかった人にも、自分は肯定したい気持ちが強い。まだうまく説明できないが、何かで読んだ「俺は俺のやりかたでやる、君は君のやりかたでやれ」がやけに沁みる。

*開け

というわで「*(アスタリスク)開け」は瑞牆へ行った。それも屈指のマイナーエリアでワイドやらハンドやら。

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復帰一本目のワイド。良いスクイーズチムニーだった

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そして数年ぶりのカンマンボロン

カンマンボロン、大面、末端あたりは取り付きからして雰囲気が違っていて、そりゃあ雨の侵食でさえも梵字と言いたくなるよなと思う。

今回はスズメ&MSMと「太陽の登」をセッション。3回フォールしたら交代というグラウンドアップというかヨーヨースタイルをさらに大甘にしたような高回転スキームで各自高度を上げていく。正直取り付きからではクソ簡単に見えたのだが、実際には厳しい核心とその後も気の抜けないムーブが続く秀逸な構成。

2トライ目でトップアウトし、3トライ目でレッドポイントすることができた。

3トライ目で登りきったことも嬉しかったが、2トライ目で核心後の際どいムーブをマスターで落ちずに抜けきったこともよかった。花崗岩は最高すぎる。

ムーブメモ

雨月

  • 右手右足で手に足クロスヒール
  • 右手、悪いカチを刻む
  • 左手、さらに悪いフレークカチを保持って右足に乗り込んでいく
  • 左手、甘いカンテ状を抑える
  • さらに右足に乗り込めば多分リップに届く

熊岩フィンガークラック10c

  • 小ハングまではエイリアン黄、緑、ナッツ
  • 小ハングアンダーにC4#.4が決まるが回収注意
  • レイバック気味に上がる
  • ハンドサイズからはクラック右を利用
  • 上部はレイバックで快適に抜けられる(はず)

セルベッサ

下部ハング

  • テラスから左手インカットカチ、右手たるいカチでトラバース
  • 左手、薄いピンチホールド
  • 右手、やや高いサイドアンダーから足あげて左手カチへ
  • 左手、飛ばしでガバ
  • 右足、ハイステップから右手、サイドガバ
  • クリップ
  • 足位置調整して左手、ピンチポッケ
  • 左手、飛ばしてスローパ。スローパ上部の窪みに2&3番指を効かせる
  • 腰を落として右手、ピンチポッケへ寄せ(悪い。もっといいムーブあるかも)
  • 左手、ガストンカチ。右手、一気に上部ガバ
  • ハング左側の良いホールドでクリップ

上部ハング(うろ覚え)

  • ハング最下部のガバでクリップ
  • 戻ってレスト
  • 再びハング最下部のガバ
  • 左手、サイドガバ。足位置調整
  • 右手、アンダーポッケ中継(中継しないほうがいいかも
  • 右手、ガバ上部までデッド。左手マッチ。足位置調整
  • 左手、遠いリップ直下のガバへデッド
  • あとはよしなに

下部ハングは1try目にhangdogで解決。最適化の余地はあるだろうな。上部を探らずRPトライに挑むと、予想以上に遠くて撃沈。個人的には未知の要素を少しでも残したいのでこの判断は支持したい。あえて江戸川橋的な表現をしてみると下部ハングは◯ッシー課題で、上部ハングは岩◯課題な塩梅。また行きたい。

B1ハング

  • ハング下 C4#1
  • ハング上スリット Nシルバー
  • ハング上ガバ上部 エイリアン黄色
  • 確信手前のカチピンチ上スリット Nゴールド
  • 右手甘いかち、左足ハイステップ、右手クラック、右足クロスステップ、右腰つけて立ち上がる、左手カチ、右手ガバ