梅酒ロック、ダブルで。

img1-2

 
2016年になったと思ったら早くも2月が到来。そういえばまだ1回もボルダー行ってないんだぜ。

先日、「普段はリードなの?ボルダーなの?」って聞かれたんだけど、「もちろん、メインはボルダーです!」と即答。

だがクラッシュパッドを背負うのは実に2ヶ月ぶり。言ってることとやってることが大きく乖離してきた感が…や、でもいいんです。山と岩と雪は全部繋がっている、はず。

 

梅まつり

IMG_4116

 

というわけで1000氏&アンジーと湯河原幕岩。

自宅でカレーを食ったのにもかかわらず小田原港で刺身定食を完食し「梅まつり」初日の現場へ向かう。ちなみに体重は安定の厳冬季仕様である。

まずはアップで米粒岩。梅見のお客さんと歓談しながらボチボチ温める。

カンテ完全限定の米蔵を冷やかしていたつもりが、それっぽいムーブが出てきてやや前のめり。「これ、最後のトライなんで」を4,5回…いや6,7回リピートしてようやく貝殻岩へ移動。

 

Wプロジェクト 二段 RP

img2-1

 

初めて触ったのは2年前、離陸すら出来なかったのを覚えている。

しかし昨年1月、まったく期待していなかったが、アッサリ離陸に成功。調子にのって意気揚々とムーブをバラす。だが肝心の初手は止まることはなく、わずか2回で2015年の湯河原ボルダーは終了。

そしてこの日、決して期待値が低いわけではないのだが、「まーやってれば何かの間違いで指入っちゃうんじゃないの」という達観したアティチュードで向かう。

明鏡止水、いや、則天去私ってやつだ。

だがしかし、昨年ばらしたムーブの確認でつまづく。何やら色々とバランスが悪い。前回残した足もバンバン切れる。しかも久々の外ボルダーで指皮の消耗が激しく、早々に痛くなってくる。ざっくりムーブ確認を終え、繋げトライに入る。

 

 

1回目、ボディテンション100%から初手を出すがポッケを外す。まあ一発目はそんなもんだろう。

2回目、アンダーのホールディングを微修正し、初手を出すがミートせず。

3回目、足位置を変えるが離陸がきつくなり逆効果。徐々にヨレ始める。

4回目、ボディテンション120%から初手を出すがポッケを外す。やはり厳しい。

5回目、ボディテンション150%から、以下同文。

 

 

この時点で「なんか前回と同じ展開だわー。どーにもならんわー」と諦念モードまっしぐら。隣でサブウェイを打つアンジェラも同じような雰囲気を醸しており同病相憐れむ状況。

挙句、「フルロックがだめなら、ロード&リリースの脱力ムーブがあるじゃない」とヤケクソとも取れるムーブ変更を提案。駄目元でスタートから初手を放つ。

 
すると、おや?

 
過去最高に余裕のある離陸となり、滞空時間も長く感じるムーブ。何よりもフルフロックにならないのでヨレが少ない。

「こいつは間違っちゃうんじゃないの〜」とか言いつつ何度か感触を確かめ、ムーブ確認用にカメラセット。さらに溜めを大きく作りムーブを探るつもりで初手を放つ。

 
すると、あれ?

 
かろうじて指先がかかるじゃないか。ガリガリと指を削りながら持ち直す。周囲の「え?何?止まったの?」的などよめきを受けつつ足をあげて一気にリップを叩く。さっきまで足が切れ切れだったパートもトゥフックを決めホールドを繋いでいく。そして遂にマントル体勢へ。

私のヘタレマントルっぷりを誰よりも良く知る1000氏の「ぁあぁ、慎重にっっ」の声援に押されてマントルを返し、トップアウト。

狐につままれたような気分でハイタッチを交わした。

 

 

所感

まだ先は長いだろうと思っていた矢先に、まさかの完登。正直なところ現実見が薄い。初手の負荷がこれまでで最も少なく、冗談抜きでカカトが擦ってたのではないかと疑いもした。

こんなとき最も役に立つはずのカメラも「まだ登れはしないだろう」って理由からテキトーなアングルになっており、足元が見切れているのが痛い。ただし、フレームインしてたとしても体の陰に隠れて検証できない気もする。もう一度再現できればスッキリするんだが…

ちなみに離陸〜初手ムーブのヒントは、瑞牆ボルダーの竜王から着想を得ている。

一見、フルパワーが正解に思えて実際は力の入れ方と方向、タイミングこそが鍵だった。多分、あらゆるムーブがそうであるように。

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です