花崗岩至上主義
花崗岩っていうより瑞牆、それも瑞牆ボルダーに対する狂おしい何かが私の中に巻き起こっててですね、このリビドーともアガペーともつかない感情は御岳のチャートでは到底癒されないのであります。
そんな訳で世はまさに花崗岩至上主義。その情熱たるや、前前々日からハンドクリームで指皮のスキンケアを行う程の意識の高さ。前シーズン以来、久しく触っていない花崗岩を全力で握りこむために入念な準備は欠かせない。
もちろんボディケアだけではなくギアも万端。ソリューションもリソールから戻り、新たな戦力「ロックピラー オゾンQC」も投入。もちろんミウラーとJET7も忘れません。家族から「どんだけ靴持ってくんだよ。フリマでもやんのかよ?」と揶揄されても意に介さず。万全の体勢で花崗岩シーズンの開幕を迎えようって構えだったけど、張り切りすぎてちょっと寝不足。
皇帝岩
8:00に到着すると、予想より気温は高く快適。ちなみに車内では快眠。今回はマイファミリー&ウエちゃんの5人ツアーなので途中で運転交代。ウエちゃんの快適な運転のおかげで寝不足がすこし改善。
とりあえずロイヤルポッケ5Qを登る。やはり一発目は体が重い。ウエちゃんは本日が外岩デビューにも関わらず、あっさりFlash。恐ろしいセンスである。7Q-6Qあたりでアップし、マットが潤沢にあるので「鏡6Q」を登る。時折、ちびっ子のスポッターをしてまったり。
湯河原でムーブを教わったクライマーさんが「フリークエントフライヤーズ 初段」をトライしているので混ざる。地味な印象にイマイチ興味が湧かなかったがトライしてみるとその面白さに開眼。スタートから甘い左スローパーまでなんとか進む。倶利伽藍を彷彿とさせる(登ってないけどね)甘いホールドと微妙なバランスが面白い。核心ムーブが解決しなかったが時間の都合もあり、次回のお楽しみとした。
日々の暮らし
午後からは本日の最重要事項「日々の暮らし 1級」。年末に触って好感触を得ていたので非常に楽しみな課題。湯河原の「パイプライン」同様、右足ヒールと振られを抑える体幹、バランスがキーポイント。最後にダイノで大穴を取るムーブも魅力的(人によってムーブが結構違うみたい)。ちなみにSDスタートとなっているが、黒本によると必ずしもお尻を地面に付ける必要は無いらしい。ニュアンスとしては「Low Start」の方が近いのかな。
久しぶりなのでヒールの感触とダイノを再確認して、アタック開始。
1try目、いきなり大穴まで到達するが、焦ってフォール。とてももったいない。
2try目、トウフックを怠った為に体が振られてフォール。
満を持して3try目。ヒールフックとトラバースを抜群の安定感でこなし、軽く溜めを作ってダイノ。大穴のホールディングが少し浅くなったが落ち着いて持ち直す。やや強引に上部のガバポッケを取ろうとしたら足が切れる。しかし落ちる要素は最早無い。足切れは想定外だったけど、画的にはダイナミックで良いんじゃないすかねっ。
日々シリーズ
「日々の暮らし」を首尾よく完登したので、次なるターゲットは当然「普通の日 初段」。「日々シリーズ」コンプリートに向けて一歩駒を進める。おおよそムーブの検討はついているが、核心までのリップトラバースでヒールの精度が悪い。テキトーなムーブで突破できるグレードではないし、より精度が高い方が課題を楽しめるのでじっくりムーブを考える。名無しのスラブ4Qで遊びながら少しずつムーブを固めていく。この手の微調整作業は最高に楽しい。
最終的に左手の寄せを一手刻む事によりヒールの掛替えが安定し、核心までのスムーズなシーケンスが完成。核心のヒールマントルからの左手出しもジワジワと好感触になってくるが、僅かに左股関節に違和感を感じたので、次回に持ち越す事に。今年の目標は怪我をしない事ですから。とはいえ、これまた楽しみな宿題が出来た。ちなみにシューズセレクトはヒールを使う左足が「ミウラー」、かぶった壁面をエッジングする右足は「ソリューション」。
名無しのスラブ4Qはウエちゃん、ワイフともに完登してグレード更新。おめでとうございます。
大黒岩
最後は「森の人6Q」、瑞牆きってのハイボルダーで本日の〆。千里眼の前を通るとTwallメイトのこばちゃんに遭遇。会うなり「大黒岩とか登る人、見た事ないんだけど、そんな変態どこにいるんだろうね」と言われたので「もし俺があそこから落ちても、馬鹿な変態がいた事を忘れないでくれ」とだけ伝えて大黒岩へ。
ウエちゃんとワイフにムーブの説明を行うが、ワイフ完全に戦意喪失。一方、ウエちゃんは果敢にトライした末、見事Flash。外岩デビューのはずなんですが、どんなメンタルしてるんでしょうか。案内した手前自分も登らないわけにはいかないので、全力でミシンを踏みながら無事生還。抜群の充実感でした。もう登らないけどなっ!
12km、80分
ビジターセンターで恒例のアイス&カレーパンを食し、増富温泉で汗を流して帰路に。NEXCOを見ると渋滞予想どおり上野原ー小仏トンネルで渋滞。
とりあえず、進むと相模原ICの手前で「12km、80分」の表示。そして車列は完全に停止。滅多な事で高速を降りないがGoogleMapを見ると下道はオールグリーン。意を決して下に降りる。するとこの選択が大当たり。高尾山ICまで下道を進み、八王子JCTを経由して中央道に復帰までおよそ40分。所用時間50%OFFと渋滞を神回避したのでした。
花崗岩ボルダリングとシューズ
今回は「ミウラー」「オゾンQC」「ソリューション」「JET7」の4足と花崗岩の相性を確認すべく、同じ課題を履き替えて登ってみたりと色々試してみたので以下備忘録。フリマの時に役立つかもね!
ミウラー
なんでもこなせる。エッジもスメアもヒールもいい。これまではリード用の印象が強かったが、ボルダーでも遺憾なく威力を発揮。ただラバーが痛んできたのでリソールが必要。今回は「日々の暮らし」「普通の日」での使用感が良かった。あ、トウフックは苦手かも。
オゾンQC
固くてエッジング最強。ヒールは今回試さなかった。スラブ、垂壁全般での使用感が良く、多分花崗岩の第一選択肢になりそう。「フリークエントフライヤーズ」「森の人」「スラブ4Q」での使用感が良かった。リードでも早く試したい。
ソリューション
やはり強傾斜での足残りがいい。以前はヒール課題でも多用していたが、外岩に関してはミウラーのヒールの方が感覚がダイレクトで出番が減った。今回は「普通の日」の右足で。
JET7
今回は出番なし。もっと強傾斜の課題を打てるようになったら使うのかな?ジムと御岳で大活躍中。