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おれはまだ本気出してないだけ

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一泊二日で晩秋の小川山をエンジョイする予定がまさかの雨で予定変更。結果、有笠山リード&小川山ボルダーという贅沢な展開に。

 

Blast−off 探り便

初日の有笠山は「ルンルンしんすけ」を安定の1tension。まだまだ時間がかかりそうなので、得意の浮気心MAXで「Blast-off」を物欲しそうに見つめていると、ウッチパイセンから「だめだよ、浮気せずにルンルンしなきゃ!」と叱咤される始末。(ちなみにパイセンはルンルン2撃。強すぎるだろ)

だが、チカマ隊長とトモコさんのムーブを見てると「我慢?なにそれ、美味しいの?」状態に。パイセンが昼寝してる間に知れっと浮気を敢行。起きる前に登ればバレないのだ。

するとこれがもー最高に面白い。隊長のいうとおり、ジムナスティックなムーブが波状攻撃かっつーくらいに来襲。ヒールやらトウをフックしまくりこねくり回しハングとがっぷり四つで抜けていく。初めて見た時は「ジムっぽいルートはジムで登ればいいじゃん」的な発言をしておりましたが敢えて言おう、「ジムサイコー!!」だと。ボルトが錆びてるのが玉に傷だが、最高のルートと出会ってしまった。

核心部でハングドッグしているとウッチパイセン起床。浮気現場を抑えられたが、こういう時は言っておかなきゃね。「浮気じゃないんだ、本気なんだ」と。

 

ギガント 初段 RP

翌日、眠い目をこすって国分寺で634号でけーこさんとともにピックアップ。小川山で1000/アンジェラ/INOパーティと合流。

「バルカン 二段」を1000&INO両氏が解析する裏側で「ギガント 初段」をエンクラ。人気課題だけあって、人が多く集中しずらいけどRP。面白い課題だった。その後、少しだけバルカンを触って、朱雀門に移動。

 


[誰も居なくなったので再登してみた]

 

朱雀門

suzakumon[正面からだと垂壁に見える]

 

ランジの二段と聞いて消極的だったが、飛んでいるとガバに届き始める。これはワンデイもあるかもと沸き立つがそこから進まない。明確なガバにがっつり手がかかってるのに振らては落ちる。振られもそんなに大きいわけでもないのに、なんだろな〜。面白いもんだ。

 
IMG_3619[横から見ると被ってる]

 

駐車場に戻ると「The Two Monks 二段」を登った634くんが安堵の表情で迎えてくれた。本当におめでとうございます。そしてお疲れ様でした。

 

破廉恥クライマーのススメ

最近、身の回りの二段完登の報せが珍しくなくなりつつあります。ここは俺も稼ぎにいくかと、勢い「みんな登れてるから飛沫やってみようかな」と発言すると大炎上。

「そんなケーハクなトライでいいのか」
「スラッシュフェイスはどうしたんだよ」
「あんた、変わっちまったな…」

全く、耳が痛い限りでございます。
や、でもあれだよ、まだシーズンインしたばかりだからライトな課題からですね…(飛沫はライトじゃないだろ)

そんなこんなで東京に戻るとタローくんから「ルンルンしんすけ 5.12b」のRP報告がっっ。まじかー。つよいなーー。すげーよ






あ、あしたから本気出してやるぜ!

見つけた。何を。 …妖精を

OLYMPUS DIGITAL CAMERA[photo by taro inomata]

 

有笠といえば雨。雨といえば有笠。まだ2度目にもかかわらず(しかも雨の日を選んでるってのに)我々は有笠と雨をセットで捉えるようになっていた。だが、止まない雨はない。ついに我々は晴天を捉えた。それは秋晴れに映える3連休の初日だった。

 

緋牡丹博徒 5.12a 2撃

今回も定番フェアリーロックでアップを始める。これまでと大きく異なるのはその乾きっぷり。あの険谷のようなフェアリーロックがこの日ばかりは明るく輝いていた。

おなじみ「パスファインダー5.11b/c」を快適にトップアウトし、タロー君にチェンジ。長らく塩漬けとなっていたS兄貴もサクっとRP。

そして、次に我々が目を向けたのは「緋牡丹博徒 5.12a」

兄貴の「そんなのやってたらルンルンできなくなるんじゃないの?」という大人の意見に対し、「や、ほんのちょっとだけ。ほんのちょっと触るだけだから…」とエクスキューズを入れ、いざMOSトライ。

3クリップ目までをなんとかこなし、消耗しつつも核心に入る。しかしホールドが甘く、傾斜も強いためジックリは探れない。ごっつぁん12として知られているルートだが、やはり簡単には登らせてくれない。最後は気を吐いて手を出したが残念ながらフォール。

ロワーダウンしながらリップ周辺のホールドとムーブを解決、2トライ目でRP。つづいてタローくんもRP。ようやく妖精からご褒美を頂くことに成功。ごっつぁんでした。

 

ルンルンクラブ 入会

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続いて、前回2tensionとなった「ルンルンしんすけ 5.12b」。本日は1ten、いや、RPをキメたいところである。

しかし今回に限って先客はなく、当然ドローも掛かっていない。兄貴の便利ドローを拝借してムーブ確認しながらのドローセット。

しばしレストを挟んで本気トライ。順調に第一核心を抜け、右上クラックをたどる。そのまま、水平クラックに手を伸ばしたが僅かに届かずフォール。ここで落ちるとは思っていなかったが、繋げてくるとムーブが辛くなるようだ。軽くハングドッグを入れて再開、そのままトップアウトしてようやくルンルンクラブ入会となった。

その後、2トライ目で核心直下に至るが、ヨレとビビリでクリップできず。まだまだクリップが下手くそである。一方タローくんは一気に核心のカチを止め、完登かと思わせたがマッチができずフォール。最高のトライを見せた。兄貴も細かな修正を積み上げ2tenへと迫った。

各自、順調に完成度を上げているが、こっからが長いんだよ〜とか言われるのがこのルート。とはいえ、この調子で近いうちにRPしてやるぜ。

ルンルンしてられるのも今のうちだぜ

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二度目の有笠山。スチームボーイ・タローとバイリンガル・S兄貴。

今回も安定の曇天。週中までは晴れ予報だったはずが一転、関越道に大粒の雨が降り注ぐ。しかし我々が目指す場所はそう、ヘルケイブ。ドライコンディションの約束された地である。S兄貴が「この雨で行くとか、お前ら正気なの?」的な雰囲気を醸しているが、アクセルを踏む足はゆるまない。

 

アップは沢登り

東の駐車エリアに今回も一番乗り、フェアリーへ上がる。アップは二度目にして恒例となった”びしょ濡れ”パスファインダー5.11b/c。S兄貴から「この状態でアップって、お前らアップの意味わかってる?」的な視線が突き刺さるが粛々とトライ開始。

核心部は前回同様にびっしょり。一方で抜け口のガバカンテは比較的ドライ。沢登りとしてはやや不完全燃焼である。(違

 

ルンルンしんすけ 2ten

アップも早々にヘルケイブへ上がる。前回、壮絶な3tryの末、やっとのことでトップアウトした「ルンルンしんすけ 5.12b」と再会である。一番乗りと思いきや先客がいらっしゃる。ありがたくドローを拝借。

さて、本日のミッションは2 tension、あわよくば1 tensionに迫りたい。「ワンテン地獄」と名高い当ルート、噂ではワンテンに達したままRPできない者が集う「ルンルンクラブ」とやらが存在するらしい。なんとも恐ろしい話である。

まずは本日の一本目、ムーブを探りながらトップアウト。相変わらず最後の核心と4−5pin間が厳しい。一方で第一核心は少しづつ安定してきているが、更にひと工夫欲しいところ。

するとタロー君が第一核心のニーバーを解決。前回8g氏だけがベストポジションを得ていたが彼も足位置を発見。「これだよー!」とか言ってるのでパクってみたところ「これかーー!!」って感じ。

更に、最終核心直下の水平クラックでのホールディングを兄貴が大発見。驚愕のフィンガージャムを見出す。「キメれば親指解放して握らなくてもOK」と意味不明の発言まで飛び出す。これは検証せねばなるまいとチェックするがジャムが決まらない。クラックマイスターの匠の技かそれともガセかと思い始めた頃、おや?

なんと小指がガッツりジャムっているではないか。その効きっぷりたるや次の手を出すときにスタックするレベル。最終核心直下で絶好のレストポイントが出現。

三人いれば文殊の知恵とはよく言ったものである。前回より大幅にムーブは洗練され、本日2try目で2ten。更に1tenに迫るつもりだったが、4−5pin目の解析不足でフォール。4try目は時間的にも体力的にも断念、移動することにした。

二日目にしてこの進捗率。この様子だとRPは意外と早いかもしれない。兄貴からも「ルンルンクラブ」に入会することなくRPしちゃえばいいじゃん。と強気のエールをいただく。入会せずにRPできるかはわからないが、ルンルンとか言ってられなくしてやるぜっ。

 

大いなる山の日々 5.11a OS

〆は東の石門エリアへ。濡れている故かヘルケイブとまったく異なる岩質に思える。兄貴推薦の「大いなる山の日々 5.11a」にトライ、まずはタロー君から。兄貴がOSトライを推すので岩陰でレスト。彼のトライをサウンドオンリーで楽しんでいると、何やらホールドを探すのが難しそう。ついに痺れを切らしたか、11aとは思えないダイナミックムーブの気配が。残念ながらランジは止まらなかったようでバトンタッチ。

予想通りホールドの繋ぎがキモのルート。ヨレで落ちそうになるがガバに救われなんとかOS。結構危うかった。

今シーズン中にはルンルンしたいなー。とムーブを反復しながら渋滞なしの関越で帰京。お疲れさまでした。

DryとWet、あるいは地獄と妖精

OLYMPUS DIGITAL CAMERA[photo by taro inomata]

 

めっきり涼しくなってきたと思いきや、台風ラッシュで未だシーズン開幕とはいかないこの数週間。ようやくなんとかなるかなーって感じで有笠山に行ってきました。毎度お世話になっているタロー君のパジェミに乗り込むのは、はんなり系クライマー8g氏とタロー君、そして僕。

ちなみにタロー君と僕は有笠山初上陸。8g氏を誘ったはいいが全く不案内。車内では以下のようなやり取りが交わされた。

  • 8「二人とも有笠はしょっちゅう行ってんの?」
  • タ&僕「へ!? まったくド素人ですが」
  • 8「え!? 二人とも庭みたいなもんやろうから付いてく気マンマンやったのに」
  • タ「まあアプローチ近いみたいだし」
  • 僕「分からなかったらエリアに居るであろう常連さんに聞けばなんとかなる。はず…」
  • 8「まじか…」

だが悲しいかな、駐車エリアには一台たりとも先客はいなかった。

 

パスファインダー 5.11b/c RP

東口からフェアリーロックに上がる。やはり事前情報通り目と鼻の先だ。しかし、予想外の潤いっぷり。しっとり、とかシケシケなんてチャチなもんじゃぁ断じてない、所謂「ビショビショ」ってやつだ。挙げ句の果てに上部からはひっきりなしに水滴が降り注ぐ。

どう考えても不利な条件だが、とりあえず「パスファインダー」だけはやっておくかと既に完登済みの8g氏を交えてセッション開始。比較的濡れていない下部を抜けるもビショビショの核心でスッポ抜け祭り。粘って3try目で完登。タロー君も続く。

IMG_3202[沢登りと化した上部をマスタートライするタロー君]

 

ヘルケイブ

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午後から「Blast Off」を触るためヘルケイブに移動。フェアリーとは打って変わってドライな岩肌。流石どっかぶりエリアである。その名前とは裏腹に非常に開放感かつ快適。むしろ濡れて険悪なフェアリーのほうがよっぽど地獄的なんじゃね?と我々は囁き合った。

常連クライマーさんのドローを拝借して「Blast Off」を触ってみるが、1pin目から悪いうえに濡れている。三人で一巡するや、早々にスーパードライを誇る「ルンルンしんすけ」に浮気。

 

ルンルンしんすけ 5.12b トップアウト

しかし、こちらも相当手強い。出だしこそガバが続くがフト気がつけば一転、悪いクリンプと甘いスローパが襲いかかる。第一核心を常連さんの的確なアドバイスでなんとかこなすがクリップも恐ろしくA0。

IMG_3208[快適なガバ帯をゆく8g氏]

三人が一巡したところで、「ムーブきっついしクリップ怖いけどコイツぁおもしれー」と意見の一致を見る。

そして2try目。第一核心を白いブロック状ホールド、通称「豆腐」のマッチから薄ピンチを保持、右足ハイステップからスローパーへデッド。踏み替えて立ち上がりポッケを取る。クリップは出来なかったが可能性を感じる。

各駅停車で上部に抜け、第二核心に到達。明らかに悪そうなクリンプへデッドを放つが予想通り悪い。「ここまで上がってきて、これにデッドすか。まじすか」と言った印象だがこれはまだなんとかなる。問題なのはデッド後の左手マッチ。この一手が非常に辛い。第一核心がムーブの組み立てを含めて困難であるのに対して、第二核心では真っ向勝負を挑むこととなる。それも持久力と保持力とメンタルのトリプルコンボだ。

迎えた3try目。トップアウトは無理っぽいがせめてムーブの最適化を進めようと取り付く。第一核心は安定してきたが、生憎のヨレでA0クリップ。第二核心まで前進し、件のクリンプと対峙する。やはりマッチが出来そうにないが、常連さんからフラッギングのアドバイス。この局面ではフラッギング自体が厳しいが、アドバイスを信じてフラッギングからマッチ。ギリギリで保持。

その後はガバが続くんだけど、ヨレっぷりがハンパなく吠えまくってトップアウト。完登したわけじゃないけど充実しました。

 

沢渡温泉

IMG_3224[風呂上がりにコーヒーを振る舞われる図]

 

撤収後、常連さんおすすめの沢渡温泉(サワンドじゃなくてサワタリね)の公衆浴場(300円 !!)で汗を流して蕎麦食べて一息。中之条ビエンナーレ会期中なので時間があれば立ち寄ってみるといいんじゃないかな!
IMG_3228[クルミとゴマだれの天ぷら蕎麦]