癋見と匠の技

rebeshimi

 

今シーズン初の大面岩下エリア。4ヶ月ぶりに「癋見 二段」を触りに行った。

いつものメンバーに加えて、今回はエド最強クライマーのKZ師匠が一緒だ。「大面下エリア案内しますよ!」とか言ってお誘いしたが、強々クライマーが「癋見」を登るところをシカト目に焼き付け、いいイメージを得たいってのが本音。渋滞が想定よりひどく、お待たせしてしまったが無事に合流してハイクアップ。

 

癋見 再会

前回、初手に苦戦したが今回は1回目から止まる。これは調子いいんじゃない?と沸き立つが、トラバースのフットジャムが抜けてカンテが止まらない。とりあえず上部までムーブを確認していくが、そうこうしてると初手の精度が低下。

INO氏の安定感抜群の初手を羨望の眼差しで見つめていると、ミケちゃんと1000氏も初手を止めフットジャムを練リ始める。KZ師は相変わらず少ないトライで確実に高度を上げてくる。焦っても仕方ないので、とりあえず初手は一旦棚上げ。フットジャムからカンテまでの精度向上に専念。息抜きにアンジェラとスラブ課題を設定して遊ぶ。

昼を過ぎた頃、まだムーブを練ってるのかなーとか思っていたKZ師が一気に核心を越えて、カンテマッチに迫る。「あ、これもう登っちゃうわ。なんすかこの爆発力」とか思ってると、マッチのムーブは固めていなかったようでフォール。非常に惜しいトライだった。

しかし、驚くべきはその後。てっきり後半パートをバラすのかと思いきや、オブザベーションのみ。その後、レストを挟んで圧巻のRP。匠のグラウンドアップにただもう感嘆。

撤収後、エリア入り口付近の「無名 初段」と「DKマントル 初段」もさっくり完登する師匠であった。

 

所感

とにかく初手の確度が低い。間違いなく5人の中でワーストである。一方、KZ/INO両氏は抜群の安定感で初手を止めていく。

両氏のムーブと助言から察するに、右足ヒールと左手保持への集中度が高い様子。自分のイメージでは「ぶら下がった状態からリキまず、大きな動きで初手を出す」であるが、彼らはヒールの掻き込みを効かせた、やや引きつけたムーブに見える。自分のムーブでは反動が大きくヒールが抜けがちである点からも、そちらが最適である可能性が高い。

ちなみに、初手を止めたテイでムーブを繋いでいくと1/5くらいの確度でカンテマッチまで到達できる。フットジャムの位置は奥に行き過ぎない程度。ジャムを効かせるよりヒールを安定させる方が重要と思われ。トップアウトはヨレていると厳しくなりそうだが、おそらく問題はない。

戦略として初手以降のムーブを限界まで洗練させ、あとは確率勝負で初手を止めれば完登できなくもないだろう。だが、それでいいのだろうか。数少ない強傾斜の二段である。できる限り全ムーブを練りこんで登りたい。秋シーズンはまだ一ヶ月以上ある。焦る必要はないのだ。


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